トリトンの新しいワークセンター
一昔ほど前に一世を風靡したものの一つとして、トリトンのワークセンターがあります。
これを知っている人は、比較的木工あるいはDIY歴が長い人ではないかと思います。
基本的には市販の丸ノコを逆さまに取り付けて丸ノコテーブルのようになるというものですが、オプションでルーターテーブルやジグソーテーブルがモジュールで用意されており、これを追加していくと多用途に使える「多機能ウッドワークシステム」というものでした。
プレス鋼板をベースにしたその構造は何代か改良され、その最終形とも言うべきワークセンター2000は日本でも一時期はホームセンターでも取り扱われるほど精力的に紹介され、当時のDIY木工家達には憧れの存在となっていました。
こんなやつです。
日本では、何らかの理由でしばらく販売が途絶えましたが、今はtriton-japan.comなるサイトは株式会社リーベが運営しており、販売は継続しているようです。が、サイトを見ると「国内在庫限りの販売となります」と表示があり、オプションや消耗品などが販売されるのみとなっています。
日本のアマチュア木工界もその後ハイエンド化が進み(私の周りだけかも知れませんが)、ステップアップを目指す人はコントラクターズソーやハイブリッドソーなどに手を出すことになり、このワークセンターに類するものは暫く目を向けられることもなかったのですが、最近、トリトンが"Original. Anagin"と称して、新しいワークセンターを売り出しているようです。
ワークセンター TWX7というのがそれで、コントラクターソーモジュール CS001 を取り付けた状態がこんな感じです。
完全にモジュール化しており、上述のコントラクターソーモジュールの他、ルーターテーブルモジュール、プロジェクトソーモジュールが別売りです。プロジェクトソーとは前のワークセンター2000ではクロスカットモードと呼ばれていた機能で、丸ノコがレールに沿って動くことで材を切削する感じで、今で言うとスライド丸ノコみたいなイメージです。
海外の雑誌では割と丁寧に取材されており、この機械がどんな機械かは動画で見てもらうのが早いと思います。
以前のプレス鋼板ベースのワークセンターに比較すると結構カッチリ作っている印象でかなり良さそうですね!あとはフェンスがどんな感じかは不明で興味があります。但し、ルーターもトリトン製しか取り付けられないし、フェンスも独自設計なのでサードパーティーから出されている各種のオプション品を後から買って付けることはかなり限定されると推定され、「トリトンを気に入って、トリトンと心中する(数年間は)」という覚悟が必要だと思います。まあ、これだけ揃ってしまえばさほど作業に不自由はないと思いますが…。
私はRocklerからのメールマガジンで知りました。日本で購入するとすると、Rocklerからは買えそうです。一括セットになっており、日本円で16万円とのこと(本日のレートにて)。
木工道具を恒久的に設置できるようなスペースに恵まれている人は少ないと思われ、今の日本でも、このシリーズの、コンパクトに収納できて運搬できるというメリットは依然として大きいと思います。但し、16万円ぽーんと出せるかなあっていうところと、全体の精度がどの程度になっているのかが現時点不明で、個人的には「買い」かどうかは判断つきかねるのが正直なところです。
また前のブームの時みたいに、ホームセンターでデモをじゃんじゃんやってくれたりしてくれると、木工人口も増えて良いと思うのですが~。
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