カテゴリー「工具概説」の記事

2009.09.24

ミニマル集塵スタイル

先日、Dust Deputyを使っていて、一瞬ではありますが、自動・手押しカンナってこんなにお気楽なものだったんだ、と思いました。今までずっと、製材、特に自動カンナに億劫さを感じていたのですが、それが木屑のせいだったと再認識しました。(工房が広いとなお良し。)

木工初心者の方が、だんだん本格的になってきて自動カンナを購入しようかという段階があると思います。
その際はそろそろ集塵を真剣に考えた方が良い時期である、とこれからは強くアドバイスしたいと思います。

さて、集塵それ自体は作品の出来映えには表面的に反映されませんし、よほどシリアス木工家でない限り、集塵は最低限で済ませたい、というのが大方の思いではないかと思います。オバQのような袋が付いている据置き型の木工用集塵機を購入できれば良いのですが、予算、スペース、作業スタイルの関係で、そう決断できない方も少なくないと思います。自宅の一部で作業するアマチュアであれば、トータル消費電力の問題もあります(=ブレーカーが落ちる)。

ということで、ミニマルな自分フィットな集塵スタイルを考えようと思うと、第一にソース(動力源)をどうするかの問題があります。
(1)家庭用掃除機で代用できないか?
(2)いわゆる「業務用掃除機」(よくある円筒形の大型のタイプ)で、代用できないか?

以下、ワタシの個人的な経験から、感触めいたものを述べさせて頂きます。組み合わせの問題であり、求める完成度も異なると思いますので、最終的には自己判断でお願いします。

(1)まず、家庭用掃除機ですが、実は手持ち系の電動工具はほとんどこれで集塵が可能です。据え置き機械も含めて、経験上「集塵しないと困る作業」の70%くらいはカバーできると思います。最初のかつ最大の関門は上述の自動カンナです。

出てくる量がとてつもなく多いことと、構造的に家庭用掃除機では吸い込みづらい仕組みになっているからです。ツーステージ化などで自動カンナの集塵を家庭用掃除機で対応しているアマチュアのサイトはいくつもありますが、集塵機構の自作などをよほど上手くやらないと厳しいと思います。

家庭用掃除機とオバQタイプの差は、消費電力(パワー)だけではありません。分かりやすく説明しているサイトとして、下記をご参照下さい。

pongooさん:集塵機 VS 掃除機

簡単には、
『大きい口径から「風量」でごうごうと引くのが集塵機、
小さい口径から「真空度」「静圧」で引くのが掃除機』
というイメージで良いかと思います。

家庭用掃除機で自動カンナが集塵できないのは、「風量」が少ないためであると理解できます(特に大口径(=低抵抗)の場合に)。

(2)次に、円筒形の「業務用掃除機」で何とかならないかと考えます。

一般に自動カンナで必要とされる風量はカタログ値で500CFMで、これは14m3/minにあたります。

下の表に誘導モータータイプの最下位タイプとしてデルタ、業務用掃除機の代表としてFeinとマキタ、家庭用掃除機の代表としてシャープの掃除機のカタログデータを示します。家庭用掃除機をまず検証しようと思いましたが、「吸込仕事率」という値以外に、「風量」、「静圧」については記載がほとんど見当たりません。シャープの掃除機は市価6~8千円くらいのごく一般的なタイプを代表としましたが、どこもだいたい「吸込仕事率」で250~500Wくらいのものがほとんどのようです。

-------------------------
        デルタ    Fein    マキタ   シャープ
        AP300   Turbo I  482(P)強  EC-KP7F
-------------------------
風量(m3/分) 15.4      3.2     1.8      -
静圧(kPa)    1.3      22.4    20.6      -
騒音(dB)     -     max.60    65      62
消費電力(W)  (3/4HP)   1000   1050     1000
仕事率(W)     -       -     170     500
-------------------------


吸込仕事率は、「W」表示なので電気の量かと思いますがそうではなく、下の式で表される値です。

吸込仕事率(W) = 0.01666 X 真空度(Pa) × 風量(m3/min)

日本の掃除機にはJISで表示が義務づけられており、特徴的なのは実使用時を想定して測定されているようです。そのため、「風量」「静圧」の表示とは整合しません。(マキタがわずかに「風量」「静圧」「仕事率」を全て記載していますが、かけ算しても仕事率には一致しません。)

業務用掃除機はカタログ値では風量の面で圧倒的に不足していますが、雑誌によれば、海外ではShop Vacuumを自動カンナの集塵に使うことは珍しいことではないようです(一般的ではないと思います)。それで、ワタシ自身は一抹の不安はありながらもFein Turbo Iを購入してトライしたのですが、結果オーライで全く問題なく集塵ができています。あくまで感触ですが、短い距離で直結する前提ならば、Feinでほぼ問題なくどの機種でも自動カンナの集塵ができるのではないかと思います。

自動カンナに対しては、(1)自宅のお古の掃除機、(2)マキタの型落ち円筒形集塵機、で集塵をトライした経験があり、その間で比較すると、(1)の家庭用では時々ホース詰まりが発生し (2)のマキタでも「ごそっ、ごそっ」とカタマリで吸い込まれていく感があったので、その点ではFeinの方が数段 頼もしいです。この「感触」が本当ならば、Feinの独自の技術で2倍近くの「風量」を叩き出していることが寄与していると思います。が、マキタの方は相当使い込まれていたので、公平な比較ではないです。

シリアス木工家あるいはプロの方から見ると笑われそうな話ですが、このレベルで悩んでいる方も実は多いと思います。Feinの回し者ではないですし組み合わせの問題ですので、結局のところ自己責任でお願いしますということになってしまいますが、集塵と家庭のバランスに悩むご同輩に、少しは参考になるかと思い、数字データと合わせて「感触」を記載しました。

【参考】
ミネベア:技術資料 風量・静圧の測定と単位の換算
mokkinさん:アマチュア木工の集塵シミュレーション (かなり難解)

※ 上述のpongooさんのサイトを見ると、オバQ集塵機が万能ではないことも明らかです。本来は掃除機と集塵機、2台を用意して使い分けるのが好ましいと思いますが、Feinなら一台で使い回しできます。その意味でもなかなか絶妙な選択ではないかと思います。

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2009.06.25

アメリカのモーター規格(1)

アメリカのモーターの寸法関連の規格をググって調べています。

日本の規格については松本さんに無理をお願いして解説していただきました。
T's韓国日記:三相誘導電動機の規格

アメリカについて調べたところは、簡単に言うと、アメリカの誘導モーターは、NEMAという団体がモーター寸法の規格を作っており、数字とアルファベットからなる記号を取り決めているようです。交換の際は同じ記号のものを入手すればよい、ということになっており、その記号はモーターのラベルや銘板、あるいは説明書に、その記号が書いてあるということらしいです。


いくつかある中で、最も理解しやすかったサイトの説明http://tristate.apogee.net/mnd/mfnffsd.aspを訳してみました。

<フレーム寸法の指定>

NEMA(National Electrical Manufacturers Association;アメリカ電気製品製造業者協会 は、モーターフレームの様々な寸法と取り付け方法を記述するために、標準化された数字とアルファベットの記号を割り当てています。NEMAフレーム寸法が標準化されているために、モーターを交換する場合は、メーカを問わず、同じフレーム番号のものを選べば、取り付け方法や取り付け穴の位置は一致することになります。

NEMA標準には、フレーム寸法記号は、モーターのフレームの寸法、取り付け方法、その寸法に関する情報が提供されています。フレーム寸法記号は、モーターの電気的な特性を直接的に示すものではありません。しかし概して、フレーム寸法記号が大きければ、モーターの物理的な寸法は大きくなり、馬力も大きくなります。

様々なやり方で取り付けができるように、同じ馬力、同じサイズのモーターでも、異なる寸法のフレームに取り付けられているモーターがたくさんあります。フレーム寸法記号は、接頭文字(アルファベット)、フレームナンバー(数字)、接尾文字(アルファベット)で示され、たとえば「EF56C」のように表記されます。

皆さんが目にするフレーム寸法には、3つの異なる体系があります。1954年より前、オリジナルとして知られる最初の体系が存在しました。1952年、NEMAは材料や製造技術の進歩に対応するために、「Uフレーム」と呼ばれる新しく作られた体系を採用しました。1964年、現在の新しいNEMA規格が採用され、今日NEMAが取り決めるフレームは「Tフレーム」と呼ばれています。

(フレーム寸法記号のうち、)フレームナンバーは、2桁あるいは3桁の数字で表されます。例えば、48、56、145、215などです。

もし、銘板に2桁のフレームナンバーがあれば、そのモーターは1馬力以下です。そして、その数字はD部寸法(駆動軸の中心と台座の底部中心と間の距離)が、16分の1インチ単位で示しています。例えば、EF56Cフレームモーターは、1馬力以下であり、D部寸法は56です。56に16分の1インチをかけて、D部寸法は3.5インチである、と換算されます。

フレームナンバーが3桁のモーターは、1馬力以上のモーターであることを示します。D寸法を計算するためには、最初の2桁の数字を4で割ります(インチです)。EF145CフレームのD部寸法は、14÷4で3.5インチになります。

D部寸法が大きくなるに従い、モーターは大きくなります。3桁目の数字は、モーターの長さを示します。台座に平行な取付穴間の距離を示しています。

NEMAフレーム記号の前に付けられている文字は、製造業者により任意に付けて良いことになっています。NEMAでは特定な意味を与えていません。その重要性と意味は製造業者によって異なります。上述の例では"EF56C"の"EF"は、製造業者によって付けられ、製造業者で何らかの意味を与えられています。

Fnffsd02
Fnffsd03

【寸法】
A:お尻から見た際の、台座の外形寸法
B:側面から見た際の、台座の外形寸法
D:駆動軸の中心と台座の底部との距離
E:軸の中心線と台座の取り付け穴センターの距離
F:Eと同様であるが、側面から見た際の、軸の中心線と台座の取り付け穴センターの距離
BA:シャフト端部から最も近い取り付け穴センターと、シャフトの最初の点までの距離
U:シャフトの直径
V:シャフトの長さ

今、追加情報、および一覧表のようなものを探しています。見やすいものがあれば次回紹介します。

但し、予想通りインチ規格なので、日本のミリ規格と合致させる、即ち日本のモーターに載せ変える、なんてのは難しいような感じですね・・・。

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2009.04.27

新・最初に揃える道具(2) - 電動ドリルドライバー

同じ題名で2004年2月に記事を書いているのですが、今回はその再掲(アップデート)です。
さすがに情報が古すぎて現在の事情にそぐわないと思い、書き直します。では・・・

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木工やDIYを始めようとする方には、電動のドリルドライバーは最初に購入を考えられるものだと思います。そこまでしようと思わなくても、組み立て式の家具や家のメンテナンスなどにも一家に一つあると非常に重宝します。

ホームセンターに行くと、驚くほどたくさんの種類の電動ドリルドライバーがあり、3~4万円以上する機種が平気で並んでいます。私見ですが、これらの機種はプロ用であって、アマチュアはそこまで高価なものは必要ないと思います。たくさんあり過ぎて売場でワケ分からなくなった人のために、確認すべきポイントを下記します。(分かっている人は読み飛ばしてください。)

1.インパクトか否か 
インパクトドライバー周期的に打撃を与えて、長いネジを楽にねじ込めるようにする機能です。ウッドデッキ作りなどのDIYにはオススメで、手首の疲れ方が全然違います。但し1台目に購入するとすれば、広範囲に使いたいと思いますので、インパクトなしを選ぶのが良いと思います。

2.コードレスか、コード付きか
現在売られているのはコードレスが優勢で、コード付きは売り場の片隅に追いやられていますが、ことアマチュアに対しては意見が分かれるところです。「屋内で半径数mでアマチュアが木工するくらいならコード付きで十分。」という意見もありますが、個人的には一度コードレスを使い始めると便利さのあまり戻れない感じはします。個人的には「趣味なんだから自己満足で多少高い買い物してもいいじゃない」、という意見に賛成です。

但し本当に予算が限られているならば、コード付きを検討する価値があります。ホームセンターでよく安価な無名ブランドのものがありますが、これのコードレスは概してオススメできません。私の経験の範囲ではいずれも極端に電池が弱く、その価格帯ならばコード付きを買う方が賢明です。

3.電池の種類(コードレスの場合)
コードレスの場合、電池が主に3種類くらいあります。古い順に書くと下記の順になります。
(1)ニッカド電池
(2)ニッケル水素電池
(3)リチウム電池

最も古くからあるのは、ニッカド電池タイプです。メモリー効果があることと、自己放電があること、電池が大きく重たくなることが欠点です。但し、価格的には一番こなれており、今でも売り場に並べられています。

ニッケル水素は、ニッカドに比べてコンパクトになる長所があり、一時期置き換えが進みましたが、その後リチウム電池が出てからは、一足飛びにリチウム電池への移行が進んでおり、少なくともこの業界においては残念ながら過渡期の製品という感があります。メモリー効果はあり。

リチウム電池は、電池がさらにコンパクトになり、かつメモリー効果が小さく、自己放電も少ない、と良いところだらけですが、現時点値段的にはアマチュアにはちょっと届かない価格帯になっています。満充電で保管すると良くないらしいですが、実害のほどは分かりません。

4.パワー
パワーについては、ニッカドでは12Vが一般的です。軽作業が中心なら9.6Vでも十分だと思います。リチウムはニッカド比、一ランク上以上のパワーが出ると謳われており、今は10.8Vが主流です。(海外では従来の10.8Vを指して12Vと呼称する動きもあるようです。)

さて、以下は全くの私見のオススメですが・・・

コードレスであれば、(1)インパクトなしで、(2)あまり安価なタイプは避け市価1万円台前後、(3)9.6~12Vくらいの、(4)そこそこ名の通ったメーカーのを買っておけば、アマチュア用には間違いはないと思います。当然価格帯としては現在はニッカドが前提になります。

シビアな使い方をしなければメーカーの優劣など出てこないと思いますので、むしろメーカーを限定せずにセール特価品を狙う、という考え方の方が良いと思います。型落ち品だと数年後に電池を交換しようと思った時に電池が売ってない、なんてことが想像できますが、どうせその頃には飽きて新しいのが欲しくなってるでしょう?(←ワタシ^^;)

で、最初はインパクトなしのドリルドライバーを使ってみて、必要になれば、次に12Vくらいのインパクトを同価格くらいで考えれば良いと思います。

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2009.03.06

トライアックによるスピードコントローラー

今日は電気の話題です。電子工作少年レベルで知識が止まっていますので、間違いがあればご指摘下さい。

最近、手持ち工具で速度を可変できるタイプが出回っています。

汎用モーターを用いた電動工具は、電圧を変えることで回転数を変えることができ、速度を変えることは電圧を変えることに他なりません。電圧を調整する方法はいくつかありますが、制御しやすいのはトライアックを用いた方法で、現在の速度可変タイプの手持ち工具のほとんどがトライアックを用いています。

トライアックは、トランジスターのような半導体部品の一種です。交流の波形の一部を「切り取る」ことにより、電圧の「平均値」を変化させます。交流電圧は50Hzなら1秒に50回、60Hzなら1秒に60回極性が変化しますが、トライアックはその波形を見て、「0Vライン」をクロスするその瞬間から、どれだけの時間波形を「切り取る」かを「タイマー」で決めます。「切り取られた」後は入力電圧をそのまま出力に流しますが、「0Vライン」をクロスした瞬間にまたその「タイマー」をリセットし、次の波形の「切り取り」を開始します。

このように、交流の波形の何分の一かを切り取ることで電圧をダウンさせるのがトライアックであり、原理上、入力電圧以上の電圧を発生することはできません。また、原理上もっぱら交流用であり、直流電源を制御することはできません。

文章では説明が難しいですが、実際の波形の写真を示します。
先日の自作のトライアックスピードコントローラーをモーターにつないでオシロスコープで電圧をモニターしています。

1104v
ボリューム全開状態。既にちょっと欠けてます。テスターでは104Vを示します。

293v
ボリュームを少しずつ絞っていきます。93V。

367v
67V。

446v
46V。

527v
27V。この段階で、モーターは停止しました。

さらにボリュームを絞るとテスターの電圧指示は19Vまで下がりました。

かなり急峻な波形になるので、周囲に雑音をふりまく場合があります。また、コンデンサを用いている機械には、波形の立ち上がり時に大電流が流れますので、悪影響を与える場合があります。

秋月電子:トライアック万能調光器キット(40Aタイプ)

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2008.12.16

洋カンナの分類

洋カンナは、金属的な機能美があって見ていて飽きないですが、種類がいろいろあってどれがどれやら分かりづらいです。今回は基本的な平カンナを中心に、簡単に呼び名と用途をまとめてみます。

その前に、洋カンナは言わずと知れたスタンレーというメーカーが有名ですが、このメーカーはカンナを体系立てて番号を付けたことでも知られています。この体系はスタンレーナンバリングシステムなどと呼ばれ洋カンナで共通に用いられ、番号を聞いただけで用途と大きさが分かるようになっています。(以下、SNと略します。)

(1) Jack Plane
長さ12~15インチの大型のカンナ。平面を出すために用いられます。刃口は大きく空いており、荒削り用です。
SNでは#5。#5 1/4は手の小さい人用のちょっと小型版。#5 1/2はちょっと大型版です。

(2) Jointer Plane
長さ18~24インチの長いカンナ。名前の通り、矧ぎ面を正確に真っ直ぐにするためのカンナです。長い方が正確に削れ、30インチに及ぶものもあります。
SNでは#6が18インチ。#7、#8と徐々に長くなり、#8は24インチになります。#6はFore Planeと呼ばれることもあります。

(3) Smooth Plane, Smoother
上のカンナよりはかなり小ぶりで、仕上げ用に使われます。平面を形成するよりも、きれいに表面を仕上げる目的で設計されており、刃口は狭く、高級品では刃口を調整できる機構が付きます。逆目を防ぐため、チップブレーカー(日本で言う裏金)は刃先ぎりぎりにセットします。
SNでは#3が8インチ、#4が9インチ。

(4) Block Plane
ブロックプレーンは、木口を削るためのカンナです。向こうの肉屋さんは肉の塊をブッた切るのに木口が天板に出るように矧いだブロックのようなまな板を使うのだそうですが、これをブッチャーズブロックと言い、ブロックプレーンの名前はそこに由来しています。木口をスパッと削るために刃は寝かせて仕込まれます。そのため通常のカンナの反対の面(日本で言う鎬面)を上にして差込みます。チップブレーカーはありません。刃の角度はスタンレーの基本は20度で、ローアングルは12度です。
SNでは多くの番号がブロックプレーンにあてがわれていますが、一般的なのは、#9 1/2、#60、#65らしいです。が、複雑すぎるのか、ブロックプレーンだけは番号なしで売っているところが多いです。

手始めとしては、Jack PlaneとSmooth Planeの2つくらいからスタートされるケースが多いと思います。

ワタシはカンナは和カンナ派なのですが、洋カンナはヤフオクでサビサビのを安く落札して再生して2台持っています。正直、いずれもあまり出番はありません(笑)。

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2008.12.10

電動工具入門講座

DIY CITYというサイトに、わかりやすい電動工具の入門的講座がありましたので紹介します。

木工では一般的ではないものも含まれていますが、どんな工具があるのかわからない初心者には親切な解説になっていると思います。使う上でのノウハウや、一部TIPS的なアイデアも含まれており、参考になります。というかウチみたいな個人の偏見ブログを読むくらいなら、こちらを読む方がずっとよいと思われます。

週末職人工房

オススメ機種を例示することはしておらず、読む方としては片手落ちな印象も受けますが、サイトの性質上やむなしというところでしょうか。
ビスケットジョイナーとか、手押し、自動カンナあたりは写真にもっぱら海外の製品が登場します。日本勢にも頑張ってもらいたいところです。但し、海外製品であっても全て、DIY CITY内のお店のいずれかから購入できる、という形になっています。

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2008.10.30

カンナの下端調整(3) どちらが正解?その3

このトピックスの締めくくりとして、和カンナの仕込みについてまとめます。
Plane3

上の図表は、和カンナの用途別の仕込み方をまとめたものです。特殊なカンナは省略しています。
カンナは、基本的には荒仕工、中仕工、仕上げの3種類を持つように教えられます。順に見ていくと、荒仕工は効率よく荒削りできるようにすき取る幅も大きく取ります。中仕工はすき取る量が荒仕工に比べて小さくなります。それと同時に一部の記述では、台頭も接するようにして「3点当たり」とするようにと書かれています。これはこの中加工の段階で、平面を出すことを重視していると考えられます。

当然、仕上げカンナも「3点当たり」にするのかと思いきや、再度2点当たりに戻っています。これは、あくまでも仕上げカンナは「凸凹を均す」というよりはむしろ面の調整であり、薄く均一な削り屑を出すことが大切であると理解できます。

基本的には以上なのですが、さて、今回のエントリーをまとめるために昔の教科書を引っ張り出したりして、初めて気が付いたのですが、「継板材用」、あるいは「板材(接いだもの)用」として、刃口をわずかに浮かせるセッティングがごく一部であるようなのです。

上表には一番下の欄に記載しましたが、(b),(c)の部分が浮いており、他の部分が接している状態で、全体にはなだらかに凹になっている状況で、上の図とは少し違ったイメージになります。最初は「矧いだ板」用のことかと勘違いして、矧ぎ面の目違いを払うのかと思いましたが、矧ぎ面の目違い払いならばこのセッティングは違うと気付きました。

今のところ、「接ぎ」という漢字およびその仕込み方から考えて、組み手で組んだところ(箱物の外側の四隅みたいなところ)を払うためのカンナかな?と思っています。角だけちゃちゃっとやるのであれば、このセッティングは確かに角でも安定して削れ、角がダレることなく綺麗に仕上がるような気がします。(その代わり、角しか削れない(はず)。)

本当のところはどうなのでしょうか?ご存じの方がいらしたら教えてください。

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2008.10.29

カンナの下端調整(2) どちらが正解?その2

先日紹介したように日本のカンナは、一部の用途を除き、刃口と台尻を材に接するように仕込み、この2点を特に重要視しているように思えます。特に刃口はを台直し(台の修正)を繰り返していくとだんだん広がってくるのですが、これを嫌ってある段階で刃口を狭くなるように埋木をする手間を惜しまない方も少なくないようです。

対して西洋のカンナ(洋カンナ)はどのように仕込むかというと、実に簡単です。前から後ろまで真っ平らにする、それだけです。

相当の「工具フェチ」と私が勝手に目している英国のDavid Charlesworthは、2004年秋のFine Woodworkingで、洋カンナの仕込みについて詳説しています。彼らしくあれこれと調整ポイントを書いていますすが、こと下端については、「マジックで横線を4本引いて、それが全て消えるまでしつこく定盤上でサンディングする」としか記載していません。つまり、真っ平らです。

和カンナの仕込みを少しでもかじった人なら、「仕上げカンナならいざ知らず、それでホントに削れるのかな」と思うかも知れませんが、実は全く問題なく削れます。

Plane2

上の図は和・洋のカンナの下端調整を示します。
和カンナは一部の用途を除き、刃口の手前と台尻が接するように調整します。本来はこの刃口~台尻間は真っ平らでも良いのですが、一部の用途以外は、中間はわずかにすき取ってしまいます。この2点で「仮想平面」が形成され、それが基準面となります(青矢印部)。

わずかに取る理由は明確ではありませんが、私の考えを含めて三つくらい挙げられます。

一つは台は所詮木なので多少狂いますが、このように点(あるいは線)で仮想平面を形成することで、多少狂ってもある程度は吸収できるようにしているのだと思います。二つ目は、この刃口~台尻の部分は、カンナがかかっていない未加工の「不整な面」に乗ることになるので、凸凹があってもあくまでも刃口と台尻が常に接する状態をキープしたければ、クルマで言う「底スリ」をしないよう、ジープのように接する部分以外の車高(ロードクリアランス)を上げておく必要があります。またもう一つは、台が木なので力を思いっきりかけるとたわみますので、力を思いっきりかけるカンナ(荒仕工、中仕工)ほど、たわむ分を凹ませておく、という意味もあるのかも知れません。


さて、対して洋カンナは、全面をべたべたに平面に仕込みます。そして、押して使います。私の考えですが、刃の位置と力をかけるポイント、および前後の面積比から考えて、基準面は実質的に、刃より後側の方が主に基準面になっていると思います(青矢印部)。洋カンナは押して使いますから、この部分はカンナがかかった後の加工後の面に乗ることになります。

即ち、和カンナは未加工の面を基準面にして削っているのに対し、洋カンナは加工後の面を基準面にして削っている、という点が決定的な違いということです。

上記から、洋カンナの下端がべたべたの平面でも問題なく削れるのは、台が金属なので狂いおよびたわみがないこと、そして、基準面がカンナ加工後の整地後の面に乗っていること、さらに、刃の出方をネジで微妙に調整できることの3点のおかげではないかと考えています。

(10/29 後半部分 少し追記しました。)

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2008.10.27

カンナの下端調整(1) どちらが正解?

081027b_2
上の図は、稚拙で申し訳ありませんが、機械の「手押しカンナ」のセッティングの基本の考え方を示す図です。右側の定盤に材料を乗せて(送り側定盤)、右から左に送ると材料がある厚み分削られ、左側の定盤に乗ります(受け側定盤)。この時に、図のように削り代と同じだけ受け側の定盤を高くしておくことで、削った後の材料がそのまま真っ直ぐに受け側定盤に乗り、途中で上下にぶれることなく、端から端まで真っ直ぐな材料が得られます。

081027a1_2
上の考え方は理屈は通っていますが、日本のカンナをある程度習った方なら、ちょっと違和感を感じると思います。日本のカンナは、一般的には上の図のように、台頭=削った後の材料が触れる側を少しだけ空くように仕込むのが通常だからです。

台が狂って台頭が出っ張ると、途端に調子が悪くなります。理屈はともかく、不思議と台頭は空いていた方が良く削れるのです。(用途により接するように仕込む場合もありますが、またの機会に後述します。「接する」を越えて「不正に出っ張っている」と読んで下さい。)

以下は私の考えですが、引いて使う和カンナの場合、台頭側の台は普段は定盤としては機能していないというか使っていないのだと思います。(構造強度的な面を除いて、なくても良いということ。)あえて使うとすれば、カンナの引き終わりのわずかに数十cmはどうしても台尻側は離れてしまいますので、最後の引き終わり部分に、ここの部分を使います。

初心者の方は、引き終わり部分だけで削れすぎて凸に、あるいは角がダレてしまうことで悩む方が多いと思います。これは台尻側が離れてしまってカンナが不安定になるために起こる現象です。このことを頭にイメージして、引き終わりだけは力のかけ方を変えて、「真ーっ直ぐ後ろに引ききる」イメージで引っ張るか、あるいは台を下に押さえ込んで引いてきたところを、最後だけ、重心を移して台頭の部分を下に押さえ込んで、台頭が材料に接するようなイメージで引ききると、このありがちなクセを克服することができます。

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2007.01.18

据え置き機械の導入(9) - ハイブリッドソー

久しぶりに「据え置き機械の導入」の続き。

746x永らく多くのアマチュア木工家のあこがれであったコントラクターズソーですが、ここ数年ハイブリッドソーと呼ばれるクラスが認知されるようになってきました。

ハイブリッドソーの「ハイブリッド」は、いわゆるキャビネットソーとコントラクターズソーの混血と言う程度の意味だと思いますが、ともかく、両者の中間のクラスを指します。

コントラクターズソーは、特徴的な点として、大きなモーターがボックスから背面にぶら下がって、自重でベルトに張力をかける仕組みになっています。よって、前から見るとよくわかりませんが、裏面や底面はがたいていの場合「フタ」がなく、がら空きになっています。
この方法はベルトに張力をかける構造として簡単にできますが、モーターが背面に思い切り飛び出るので壁に押しつけて収納できず場所をとること、さらにもっと重要なのは、どうしても背面はがら空きになり集塵効率が落ちることの2点が、大きな欠点としてあげられます。

キャビネットソーは、テーブルの下はクローズキャビネットになっており、多くの場合立派な吸塵口が装備されています。反面、重量は重くフェンスも大型になりますので簡単には移動できませんし、価格的にもアマチュアではかなり気合いが入っていないと購入できないようなシロモノでした。

ハイブリッドソーは明確な定義はなく、各社によって思想は異なりますが、概ね下記の点で「ハイブリッド」であると見なされます。

(1)モータが背面に飛び出さず、テーブル下に配置されている。
(2)駆動系はコントラクターと同様の機構を流用しており、キャビネットで支持されておらず、テーブルにぶら下がっている。
(3)ノコ刃の下ががら空きではなく、箱形になっており、集塵に対して考慮がされている。
(4)大きさ(サイズ)は、コントラクターと同程度で、横挽き幅で言えば30インチクラスが主流。

最近までは(2)が最も厳密な定義と考えることができましたが、一部キャビネットソーと同様、キャビネットでモーターを支える機種が同価格帯で出現しており、ほとんど「キャビネットソーの軽作業版」としか表現できない状態になりつつあります。

購入する側から言えば、集塵がしっかりできることと、背面がすっきりしてかさばらないこと(冷蔵庫の宣伝みたいですが)の2点に魅力を感じれば、価格差はコントラクター側に限りなく近くなりつつあり、検討する価値は十分あります。各部の重量及び剛性アップによる精度アップも期待できます。反面、コントラクターでもぎりぎり厳しかった「重量」が問題としてクローズアップされてきます。100kg代後半の重さとなる機種が多く、購入時あるいは移動時、一人で運ぶのはかなり困難になりますので、家族も当てにできないような孤独な趣味の木工家は、購入前に運搬方法は考慮すべきと思います。もちろん価格も問題ですが。
あと、コントラクターはがら空きでツーツーであるが故に逆に集塵機なしでも、木屑はそこそこ下に落ちていってくれますが、ハイブリッドは下手にクローズになっている分、集塵機なしでは木屑が吹き上がってくるようですので、しっかりした集塵設備が必須になってくると考えます。


参考文献: TOOLS ON THE TRADE ONLINE

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2006.03.21

あると便利な機械・工具(4) - 卓上スライド丸ノコ その2

引き続き今さら卓上スライド丸ノコ。

スライド丸ノコはその前身として、(スライドしない)卓上丸のこがあり、そこからの進化形と見ることができます。

日立 卓上丸のこ C8FC(N)
卓上丸のこは、支点が縦に回転する方向以外は固定でスライドはせず、押し切るように材料を切断する機械です。構造が簡単なため、支点周辺さえリジッドに作れば精度が上がる構造です。が、構造上切断長さを長くすることが出来ず、その長さはノコ刃の径に一意に依存します。垂木のような細長い材料の横切りが主目的の機械です。刃径は若干大きめで、8型や10型、あるいは12型あたりがメイン商品になります。

日立工機 卓上スライド丸のこ C7FSB2
スライド丸ノコはその改良版で、レールに乗って丸ノコが前後にスライドすることで切断長さをかせぐ構造になっています。切断長さは現在は大きいもので300mm程度です。それ以上のものがないのは、持ち運びやすさや精度の維持、さらには1尺切れれば大抵のことはカタが付く(by所ジョージ)という背景によるものと思います。最近は、ノコ刃を7~8型くらいにすることで全体をコンパクトにして切断長さはレールで稼ぐ、というのが売れ筋ではないかと思います。

いずれも、いつでも材料を置けばスパッと直角に切れる、というのは魅力です。但し、どうしても切断長さ(幅と言うべきか)に限りがありますので、横切り以外に用途が狭いのも事実です。縦切りは他に手段がある、という方であれば便利に使えると思います。ただしテーブルソーをお持ちであれば、殊更にスライドを買う意義は見つけづらいかも。
同様に、縦切りの機会があまりない方、例えば、2×材(1×材含む)で基本的には幅だけ切って板組み、というような工法を多くされる方にも、非常に便利と感じられる機械と思います。手持ち電動工具でカバーするとして、30cmのスライド長さはほぼ80%くらいの仕事をしてくれると思います。

テーブルソーに比べて、スライド丸ノコであればキックバックが「ない」と考えるのは間違いで、本体が軽い分、機械および材料の固定と、無理のない加工が重要です。

またスライド丸ノコでは、切り込み深さを調整することで、切り離しではなく「溝」を掘ることができます。
但しこの時注意が必要なのは、カタログの切断長さは刃を深く入れて刃の幅を一杯に使った値であり、溝切りのように半分浮かせたような状態の加工では、加工長さは思った以上に短くなります。30cm切れるタイプで、20cmくらいがせいぜいみたいです。溝の幅も選択は限られますので、スライドでやるくらいなら溝はルーターでやると割り切った方が効率的ですし何より安全です。

スライド部分、および支点の精度と堅牢度がこの機械の要であり、横に振るだけでグラグラするような機械は避けるべきです。

スライドしないよりはした方が便利なのは明らかですが、スライドはパイプが後に出っ張るので思ったより邪魔ですし、スライドしないものに比べて非常に高価です。自分の作るモノや作風(、プラス財布の中身)を考慮して、安物のスライドを買って後で精度で泣くくらいなら、割り切ってスライドしない方を買う、という割り切りもアリと思います。

とまあ、そこそこのメーカー品は結構高価ですので、使用範囲を考えるとやっぱりなかなか手が出ない部類の機械ではありますね。

最近まで、どこも大体同じような形でしたが、最近各社特徴が出てきて面白くなってきました。次回はツールレビューですが、各機種の紹介ではなく会社ごとの傾向みたいなところをご紹介したいと思います。

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2006.03.17

あると便利な機械・工具(4) - 卓上スライド丸ノコ

タイトルとは離れたところから始まりますが。

ラジアルアームソーという機械をご存じですか。

RS830photo上から吊られた丸ノコがレールの上を前後にスライドし、材料を切断するという機械です。
スライド丸ノコとどう違うのかと言われそうですが、非常に似ています。広い定盤がセットになっており、据え置き前提の比較的大型の機械です。真ん中のを支点を中心にレールが放射状に回転して角度を付けることができるのが「ラジアル」たる所以です。(写真はDELTA RS380

古い欧米の木工の教科書を見ると、この機械で切断だけでなく、溝を掘ったり、アタッチメントを交換して穴を掘ったりといろいろなことができることが書かれており、欧米では、長い間テーブルソーに並ぶ有用な機械として認識されていたようです。
Knottyさんのところラジアルアームソーの紹介記事を読むともの凄く欲しくなりますが(特に動画は必見)、価格帯を調べて一瞬でその気が失せました(笑)。

最近、このラジアルアームソーについての言及をネット上のどこかのサイトで見ました。
スライド丸ノコとラジアルアームソーの使い分けに関しての読者からの質問で、それに答える形で、ある一名の専門家の意見としてですが、「現代木工では、事実上ラジアルアームソーはスライド丸ノコに取って代わられている。両方を持つ必要はないし、スライド丸ノコの方がスマートである。」みたいなことが書いてありました。一見ラジアルアームソーの方が有用度はありそうですが、片持ち式でかつ長い距離スライドしますので、構造上精度が出しづらく、価格も高価になってしまうというのが本当のところなのかも知れません。

個人的には、何となくスライド丸ノコは現場の大工さんが使う機械だと思って、あまり気にかけていなかったのですが、精度も良いらしく実は家具作りでも結構使う方も多いようで、最近ちょっと気になっています。

マキタ LS0814Fと言うわけで、あえて今さらスライド丸ノコ。 次号に続きます。

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2006.03.11

あると便利な機械・工具(3) - サンダーその3

前回の続き。

(b) 凸凹面のサンディング

凸凹面のサンディングについては、平面向きの機械が使えない場合少しだけやっかいです。よっぽどでなければ、当て板をテキトウに作ってサンドペーパーで手研磨するのが最も手っ取り早いと思ったりもしてますが、あえて機械でやるとすればどんな機械があるか、参考のために紹介していきます。

まず、凸面については、平面を研磨できる機械であれば凸面は研磨できますので、それで代用すれば良いでしょう。プロ的にははスポンジサンダーとかいろいろあるみたいですが、アマチュア用の機種は見当たりません。

次に凹面。入り隅だったするとアプローチをどうするか考えなければいけませんが、とりあえずそこら辺の制限は抜きで整理してみます。

121a2次元的凹面、特に板材を曲線で切った時の凹部分のような曲面は、手持ちスピンドルサンダーで研磨が可能です。これは、先端に付いたドラム状のサンドペーパーが回転するもので、あまりメーカーは多くありません。(写真はポーターケーブル121。リョービのものがあるらしい?)何種類か径の異なるドラムがあり、曲率に合わせてドラムを取り替えて使います。

SA350big据え置き型のスピンドルサンダーというのもあり、特に小物や組み立て前の板材に重宝すると思います。写真はデルタSA350。軸付きサンダーなどの名称で、ボール盤でチャック出来るサンディングドラムがあります。ボール盤をお持ちの方は、これで代用する手はあり、かなりの線まで使えます。

REXONベルトディスクサンダーさらに細かいディテールをサンディングする際には、先日紹介の据え置きベルトサンダーの細幅のタイプを用いる手もあります。ベルトは1インチ(25mm)幅です。

3次元的にへこんだ凹面は、王道はありませんが何種類かの方法があります。
ボール盤などにクッション性のある丸い研磨治具を装着して研磨する商品例、同様にサンダーなどの手持ち工具に取り付けて研磨する商品例、などが見られます。使い勝手はよくわかりません。もしどなたかパワーサンディングのオーソリティーの方いらしたら、ご教示下さい。

(c) 入り隅

入り隅は、さらにいろんな局面があると思いますが、使えそうなサンダーを挙げておきます。
BOSCHデルタサンダーPDA180E基本的にはディテールサンダー。三角形のサンドペーパーが振動し、研磨するタイプです。ドイツのあの高級ブランドからブラックアンドデッカーの家庭用までいろいろあります。マルチマスタースタート欲しいな。

2次元的な入り隅で上下からアプローチ可能であれば、据え置きの細幅ベルトサンダーや、手持ちor据え置きのスピンドルサンダーに小径のドラムを取り付けて研磨することも可能でしょう。

(写真はリンク先から引用しています。)

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2006.03.01

あると便利な機械・工具(3) - サンダーその2

先日の続きで、サンダーの各論の1回目。前回は「製作の対象(小物、大物)と、対象面のかたち(平面、凸、凹)の組み合わせで何を使うか整理できる」と書きました。それらを場合別に紹介していきます。
私自身あまりサンダーにこだわりはないので、新たに物欲に陥ってしまう可能性を秘めながら、今日は平面のサンディングについてです。

(a) 平面のサンディング
平面のサンディングは最も基本的で選択肢は多いですが比較的簡単です。まず、大物はおなじみの手持ちサンダーで事が足ります。平面用の手持ちサンダーには、オービタル、ランダムアクション、ベルトの主に3種類があり、後のものほどパワーは強烈になります。

ボッシュオービタルサンダーPSS 200Aオービタルサンダーは、四角いサンドペーパーが底面で円状に振動して材料を削る機械です。どうしても木目と垂直方向(横摺り方向)にも振動するため、最後に円状の跡が残ることがあります。

日立ランダムサンダー  SV13YBランダムアクションサンダーは、円運動に偏心を組み合わせた複雑な振動をするサンダーで、普通のオービタルよりも研磨力があり、かつ上記の円状のキズが残りづらいと言われています。

マキタベルトサンダー 9911ベルトサンダーは広幅のベルトがぐるぐると一方方向に回転する構造になっています。パワーにおいて別格で、他のサンダーと同じ感覚で使うとその凶暴さにびっくりします。仕上げ研磨よりむしろ成形用と考えた方がよいと思います。欧米では矧いだ天板の目違いを払ったり、さらには大きな反った1枚板を一からベルトサンダーで平面出しするような使い方もするようです。構造上、横摺りはありません(しようと思えばできますが)のでキズは残りにくいですが、仕上げにベルトサンダーを使うというのはあまり一般的ではないと思います。

小物についても、手持ちでやっても良いのですがあまり小さいものは扱いづらくなり、材の代わりに指を削ってしまったりします。据え置きベルトサンダー、ディスクサンダーあたりを用います。使い分けはあまり明確ではありませんが、平面をきっちり出す場合や直角を出す場合などは定盤を使ってディスクを使うことが多いようです。但し、ベルトサンダーとディスクサンダーは兼用になっている機械が多く、兼用機を買えば購入時に悩む必要は無いです。

SA446右は卓上型の兼用機の例です。ベルトとディスクが付いており、材料の方を持ち押しつけて研磨します。何種類かサイズがあり、最も小さいものはベルト(幅)1インチ/ディスク(径)5インチくらいのものがあり、細かい形の成形に使えます。ベルト6インチ/ディスク9インチ以上は据え置きが多くなり、動力は誘導モータとなります。成形主体であればこのくらいのパワーが欲しいとは思いますが、それだけの費用と設置面積をかけるのも辛いと思います。ベルト4インチ/ディスク6インチクラスの卓上型で価格がこなれており、1台目としてオススメです。

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2006.02.20

あると便利な機械・工具(3) - サンダーその1

重い腰を上げてシリーズ再開。

日本では、サンディングはあくまで最後の最後の工程で素地調整の意味が大きく、材料から形を作り出す「成形」は、ホントのぎりぎりまでカンナやノミなどの「刃物」でやることが良しとされているように思います。しかしながら、北欧の木工スタイルなどを見ても、サンディングで成形をするのは珍しいやり方ではなく、恥ずべきスタイルでもないと思います。

アマチュアでは特に、加工スピードは落ちますが逆目も関係なく確実に減らしていけますので、場面によっては考慮に入れるべき工法と考えます。道具の仕込みや研ぎの練習から逃げるばかりではいけませんが、サンディングにはサンディングのテクというものもあるはずだと信じます。

以前、手持ちサンダーについては、だらだらと列挙したような気もしますが、もう一度サンディングについて、手持ち、据え置き含めて、見直してみたいと思います。

サンダーを複数台持っている人は珍しいかも知れませんが、種類によって得意不得意があります。基本的なアプローチとして、製作対象(小物、大物)と、対象面のかたち(平面、凸、凹)の組み合わせで何を使うか、整理できると思います。

平面/大物:手持ちサンダー(オービタル、ランダムアクション、ベルト)、
    小物:ベルトサンダー、ディスクサンダー
凸面    : 大物、小物とも、平面に準ずる
凹面/大物:手持ちスピンドルサンダー、
    小物:ベルトサンダー(細幅)、スピンドルサンダー
入隅    : ディテールサンダー、ベルトサンダー(細幅)、スピンドルサンダー(小径)

据え置きサンダーは、プロ用をかいま見ると用途によってもっといろいろな種類があるみたいですが、アマチュアが入手できる範囲の製品で見ていきたいと思います。

次回から各論に入ります。

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2006.01.20

ネタ募集(期間限定)

当ウェブログで、「あると便利な機械・工具」シリーズって言うのがあるんですが、目次を見てお分かりの通り、角ノミと集塵機だけで、執筆が進んでおりません。
これを一段落させないと、次シリーズができない!と言うわけで、

これを取り上げて欲しい、これを取り上げてはどうか、というのがあれば、皆様コメントでお知らせ下さい。
当方の偏見で解説、プラス、「耳年増工具マニアの情報収集能力」で勝手なツールレビューを書かせて頂きたいと思いますので、よろしくお願いします。

候補リスト
・据え置きサンダー関連 
  ドラムサンダー
  ベルトサンダー
・スライド丸ノコ (ツールレビューは無理そう。)

 …

(以下 逐次追記)

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2005.10.20

あると便利な機械・工具(2) - 集塵機

最初のうちは多少のホコリくらいとついつい後回しになってしまう集塵対策。特に機械が揃ってくるとだんだん集塵の必要性が感じられるようになるのではないでしょうか。

今回は、集塵の源?である集塵機について。

「集塵機」は、「掃除機」も含めて、主に3つのタイプがあると考えると分かりやすいのではないかと思います。

(1)「家庭用掃除機」タイプ
おなじみの、車輪が付いて走り回るタイプのあれです。写真は省略。大抵は使い捨ての紙パックを使用し、紙パックの後ろ側からモータで風を引っ張って、ゴミを吸い取ります。 モータはユニバーサルモータで、モータ自体の騒音が多少あります。
木工用の集塵機として売られているものはありません。が、工夫次第でホンマの家庭用掃除機でもそこそこいけるというのが私の実感です。多くの皆さんも経験されているところと思います。

(2)「業務用掃除機」タイプ
makita436x(写真はマキタ436X)
店舗などで使うタイプと言えば、イメージしやすいでしょうか。
バケツのような形をしており、フタ部分にモータが入っています。紙パックを用いるタイプもありますが、家庭用掃除機タイプと異なり、モータは上に付いており、吸い取ったゴミは上のフィルタ部分に遮られて、下のバケツ状のゴミ溜めに落ちるという寸法になっています。
家庭用掃除機タイプは原理上、ゴミが一杯になると吸い込み力が極端に落ちてしまいます。このタイプだとバケツが一杯一杯になるまでは吸い込み力はほぼ落ちないという特徴があります。

(3)「集塵機」タイプ
AP400(写真はDELTA AP400)
プロ用から、小さなアマチュア用までいろいろありますが、ここではひとまとめにしてしまいます。
空気を羽根で吸い込み、羽根の後ろに通気性のある(通常布製)袋をつないであります。スイッチを入れると空気を吸い込んで袋はふくらみます。吸い込まれたゴミは羽根を素通りし、後の袋にたまります。袋は一つでも良いのですが、袋が上下に二つついていたり、ダブルで四つ付いているものもあります。

袋一つだと、ゴミが一杯になるにつれて吸い込み力は落ちますが、上下二つのタイプでは、下の袋にゴミがたまり、上の袋から空気を逃がすという形になっています。上の袋まで一杯にしなければ(なるのか?)、吸い込み力はほぼ一定です。(下の袋をビニール袋にする例もあります。)
大きなサイズのものは誘導モータ使用で、思ったより静かです。日本製で小型のものはユニバーサルモータのものもあります。

もっと業務用の大型の「集塵機」では、(2)のタイプが主流になるような気もしますが、アマチュアで購入の候補になるのはこんな分類でよろしいかと思います。

最近、サイクロン集塵機がアマチュア木工家の流行ですが(もうブームは一段落の感もあり)、これは上記の分類では原理上「業務用掃除機」の分類になりますか。ホントの家庭用掃除機でも、最近は高付加価値商品としてサイクロンが各社の目玉商品になったりしていますが、こちらも出揃った感があります。

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2005.09.24

あると便利な機械・工具(1) - 角ノミ盤

次があるかどうかは自信持てませんが、新シリーズ「あると便利な機械・工具」を始めます。

「工具概説」というのカテゴリーで、必要最低限プラスアルファの工具、機械を概説してきたつもりです。今度は、少し範囲を広げて、「人や場面によっては便利だが全ての人に必須ではない」、但し「あまり奇をてらったアイデア商品は避け、汎用性のあるもの」という観点で工具、機械を選んで紹介し、このカテゴリーで紹介していきたいと思っています。

今回は、角ノミ盤を紹介します。先日「ツールレビュー」はやってしまいましたので、そちらと合わせてご覧下さい。

角のみ盤は、ボール盤と似た形をした、四角い穴を開ける機械です。主にホゾ穴を掘ることを目的としています。ボール盤と似た形をしていますが、四角いケガキ刃状の刃の中で、丸いドリル刃が回転する構造になっています。(当然、四角い刃は固定。)ほとんどの機種で、奥側に押さえつけるフェンスを備えており、長方形のホゾ穴を開けたい場合は、このフェンスに押しつけながら少しずつ材料を左右にずらして何回も穴を開けて穴をつなげていきます。

ホゾを多用する方には、ホゾ穴開けが一発ででき、作業効率が格段に上がる夢のような機械です。

但し、上述の刃の構造のため、ホゾの底は平面にはならず、かなり汚い状態で凸凹が残ってしまいます。その分ホゾのオス側の長さを短くして、見なかったことにして組み立ててしまうか、律儀な方ならばノミでさらっての仕上げ作業が必須です。また、通しホゾでは、貫通した瞬間に例外なく割れが入ってしまいます。両側から掘り込んで行って、真ん中で開通させるような工夫が必要になります。

また、切削中の中の様子を想像するに難くないように、四隅は「力ずくで」切削されている、と考えた方が良い、実はかなり強引な機械でもあります。従って、硬い木だと、下手するとプロ用の動力電源のものでもキーキーと煙を立てながら体重を思い切りかけないと穴が開かないようなこともあるようです。そんな場合は、できた穴を除くと、香ばしい香りと共に、底に黒こげが残ったりします。

と言うことで、「夢のような」と言った割には、かなり「工業的」な、効率メインの機械であり、見えない部分や作る過程にまで美学を追究する向きには、購入されてもあまり感心されないかも知れない機械ではあります。

選ぶ際のポイントですが、精度が第一の機械ですので、ガタがなく、しっかりした構造のものを選ぶことが第一です。また、硬い木で切り進まなくなるのは木屑が詰まるのも一因のようですが、上述の通り結局は力ずくの部分があるので、上下動ハンドルがなるべく長く、しっかり力のかけられるものを選ぶべきと思います。

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2004.10.15

据え置き機械の導入(8) - ボール盤のススメ

041015A
穴開けは手持ちドリルで十分、ボール盤なんて大げさ、と考える方は多いと思います。

私がオススメしたいのは、床に直接置く据え置きタイプではなく、「卓上ボール盤」という、高さ60cmくらいの、使うときだけ作業台の上に置いて使えるタイプです。
ホームセンターを一度見てみてください。先入観を排除して見れば結構大きさは手頃で個人で置けないことはありません。値段もそこそこです。セールならば一流メーカでも1万円強くらいで購入でき(東南アジアか中国製ですが)、DIYブランドのものであれば1万円以下でも手に入ります。

ボール盤の良い点は下記の通りです。
(1)穴が垂直(もしくは思った通りの角度)に開けられる。
(2)穴がきれいに開く。(割れたり、毛羽だったりしない。)
(3)大きな穴を、安定して安全に開けられる。
(4)穴の径、及び位置の精度が向上する。

穴の壁面がきれいなビットとしては、フォスナービットが有名ですが、ボール盤であれば回転速度を高めにしゆっくり穴を開ければ、鉄工用の何の変哲もないドリルでもきれいな穴を開けることができます(それでもあんまり安い刃ではダメですが)。

手持ちドリルだと、径の大きいビットで穴を開ける際に、何かの拍子に噛んで「ぎゃぎゃぎゃっ」とドリルが持って行かれた経験がある方が多いと思います。ヒヤッとするは作品はぼろぼろになるはで良いことなしですが、ボール盤ではそのようなことはありません。経験的には12~15mm以上はボール盤でやる方が身のためと思います。

ボール盤は、音もドリルよりも数段静かで、回しっ放しでも苦になりません。また、いろいろ穴開け以外の先端工具が使え、応用範囲も結構あります(一部ここで紹介しました。また別途追加予定)。

「卓上型」よりもっと小さい超小型のものもたまに見かけますがメーカーも限られ、スペースの問題もあるでしょうがこのクラスのサイズが価格もこなれておりオススメです。

写真のは東芝ブランドで安売りで1万円ちょいでしたが、とりあえずこれで十分です。テーブルが小さいのとフトコロが狭いのが難点ですが、フトコロはいくらあっても足りないときは足りないし、テーブルは簡単な延長テーブルを作るだけでホントに飛躍的に使い勝手が良くなります(気が変わらなければ次回紹介します)。

2004/12追記
良さそうな卓上ボール盤を探してみました。
リョービ TB-2131 22400円
リョービ TB-1131K15010円
マキタ TB13118300円
レクソン RDM-80N 21500円
レクソン RDM-50 8650円
E-Value(多分) DP-375V 5700円

ところでレクソンのラジアルボール盤は、ラジアルとしては多分最安で、お買い得です。
レクソン ラジアルボール盤RD-26

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2004.10.04

据え置き機械の導入(7) - テーブルソー

本格木工に重要な据え置き機械を順に紹介してきましたが、だいぶ終わりが見えてきました。

36-444(写真はデルタ本家より)  テーブルソーは、簡単に言えば丸ノコをひっくり返して平らな定盤に取り付けたもので、刃は固定で材料の方を送って切断もしくは切削する機械です。真っ直ぐ切るだけの道具のようですが、原理が簡単なのでいろいろな使い道があります。

木工には最も欠かせない機械という位置付けが一般的ですが、初心者がこれを最初に1台買ってさあ今日から始めよう、というのは少し問題があると考えます。

テーブルソーは材料に基準面が出ているのが前提であり、そうでない場合は性能を発揮できないばかりか、身体に危険が及ぶ可能性があります。木工で最も怪我の多いのが、テーブルソーで作業中の事故だそうです(これはテーブルソーの使用頻度から、統計上そうなってしまう面が大きいと思いますが)。

その意味で、重要度の高い機械であることは認めますが、優先度としては低い、というか敢えて下にした方が良い機械であると考えます。基準面を出せるようになることもそうですが、安全に使うためには、木工機械に対する一定の慣れというか、センスを持ってからの方が良いと思います。

特に原理上「キックバック」の問題は避けられません。(これは基準面が出ていても発生します。)きちんとした説明は他の方に譲るとして、少なくとも「キックバックて何?」と言う方は、テーブルソーを購入する前に一通り本などでテーブルソーの特性を勉強することを強くお勧めします。

以前も何度か触れましたが、「機械中心のアメリカ流木工」を目指すならともかく、「趣味の手作業中心の小さな手づくり工房」を目指すのであれば、必ずしもテーブルソーは必要ないと思います。異論かも知れませんが、テーブルソーよりもバンドソーを先に買うことを検討したら、と言うのが私の考えです。私もバンドソーをメインマシンに据えるスタイルでやって来ましたが、バンドソーは、一つの作品や一つの作業にじっくり腰を据えて自分のペースで取り組むという趣味の木工に、ホントによく似合っているなあと、最近とみにつくづく思うのです。

というわけで「バンドソーマンセー」なワタシは、テーブルソーについては深く語るほどの情報がないので、今回はこの辺で、次回くらいで参考になるサイトをいくつか紹介し、テーブルソーに関する紹介を終わりにしたいと思っています。

とりあえず以上です。

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2004.08.05

据置き機械の導入(6) - 手押しカンナ

JT360(画像はまたデルタ本家より)
手押しカンナは、凸凹あるいは反った材料の一面だけを削って平坦にする機械です。平らな定盤の中央にほぼツライチで回転する刃が付いており、定盤に対して凸の部分を削り取っていくことで最終的に平面を得ます。

先日紹介の自動カンナは、原理的に反りを矯正できませんので、順序としては、手押しカンナが先で、手押しでどちらか一面を平らにしてから、自動カンナで反対の面を平行にかつ平らにする、という手順になります。

また、フェンスが付いており、ある面に対してある面を直角(もしくは任意の角度)に平らに削ることもできます。ある幅の板を、接着剤などで貼り合わせて広い一枚の板にするのを「矧ぐ」と言いますが、矧ぐ面は、きっちり直角にかつ真っ直ぐにする必要があります。これを手カンナでやるのは楽しくも難しい作業ですが手押しカンナがあればこれが機械でできるようになります。

アマチュア用にポータブルのものが数タイプあります。その他は据え置きタイプです。据え置きタイプは誘導モーター採用で、騒音も格段に静かです。

機械を見てもらうと、上述のように「定盤の平坦度を材料に転写?していく」という原理であることが一見して分かります。従って定盤の精度と堅牢度が最も重要です。定盤は、オール鋳鉄のものが最も精度が高く好ましいのですが、価格クラスによっては前後のテーブルにプレス材が使われたりします。

テーブルが広ければ広いほど、特に大きな材料を加工するときに安定します。よく言われているのは、「その機械で何とか加工できる最大サイズの目安は、テーブルの総長さの2倍」であると、言われています。

加工幅が広いほど良いのですが、残念ながらアマチュアが入手できそうな価格帯のものは6インチがメインで、その上の8インチになるとプロ用となり突如値段が上がってしまいます。そのためムリして幅広い材料を加工するよりは、幅広の材料を一度半分に縦割りしてから手押し、自動をかけて、その後に矧ぐという使い方をしている方も多いようです。

材を矧ぐことが多い場合は、フェンスを多用しますのでフェンスの精度も重要です。フェンスも鋳造の方が良く据え置きタイプではほぼ全てが鋳造です。フェンスの調整機構はいろいろ新しい方式も出ているようですが、現時点ではラックアンドピニオン式を選んでおけば失敗はないと思います。

刃がこちらを向いてぐるぐる回っているので、安全対策が必須です。プッシュブロックを必ず使用します。上記写真のデルタ(JT360)では、中央に赤色で見えているのが安全カバーで、その下に刃があります。材料を進めていくと自然とカバーは横方向に開き、材料が通り過ぎるとバネで閉じるようになっています。

スミマセン。酔っぱらっているので、これくらいで勘弁してください。

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2004.07.19

据置き機械の導入(5) - 自動カンナ

自動カンナは、材料を決められた厚みに削る機械です。材料を入れると、材料は自動でゆっくり回転するロールで送られて、中にある幅広の刃で設定した厚みに削られます。
22-580 (画像はデルタ本家から)

よく材の「反り」を修正できる機械だと勘違いされますが、基本的には自動カンナで反りは修正できません。自動カンナは、削る面と反対側の面を基準にして厚みを揃えるだけの機械ですので、どちらか一面を平面にしておかないと、厚みが揃うだけで、材料は平らにはならないのです。従って、本来は「手押しカンナ」という機械とセットで用います。

機械自体は手押し・自動どちらも別に面白い芸当ができるわけではない、ツマラナイ機械です。その点では購入がためらわれますが、一日カンナで大汗かいて「今日は2枚板を平らにしたぜ、ぜいぜいはあはあ」とやるのも、最初は楽しいのですが、だんだんウンザリしてきて木工自体がイヤになってきますので、そのうち欲しくなります。

手押しと自動はセットで購入しなければいけないの?と言われれば、望ましくはその方がよいですが、いろいろ考えると、どちらかと言えば、私見ですが先に自動を買うのが良いのではないかと思います。あくまで私見ですが、「一面を平らにする」という作業の方が、「2面を平行にしつつ平らにする」という作業に比べれば、ずっと簡単だからです。また、手カンナおよび手押しカンナを使わずに基準面を出す方法は、割と知られたウラ技で、私が知っている限りで3種類あります。

自動カンナの選定のポイントは、まず切削可能幅です。30cmが欲しいところですが、「ここ1年間で、30cm幅の無垢板を手にしたことがあるか?」と考えると、少なくともワタシは「なし」なので、案外25cmくらいでも十分なのかも知れないと最近思います。(但し、矧いだ後にもう一度カンナ掛けできるという利点はあります。)

それ以外は、どのメーカもカタログ上はほぼ同じに見えますすが、最も重要なのは精度と、スナイプ(ハナ落ち;材料の最初と最後の厚みが薄くなって段になる)という現象ががどこまで抑えられているかです。とりあえず、「ハナ落ち防止機構」と称して、高さ設定後にロックできる機構はとりあえず付いていることが必須です。

カタログでは分からない性能であり、インターネットとかでの風評をよく見てから購入機種を選定するのがよいと思います。あと、さらに高価なものは厚み設定機能とかいろいろな機能が付いていますが、上に述べたとおり単純な機械ですから、それほど欲しいという機能もないと思います。

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2004.06.11

据置き機械の導入(4) - 続・バンドソーのススメ

もう少しバンドソーについて補足します。

バンドソーはホイールの大きさで階級分けされています。ホイールが上下に2つある「2ホイールタイプ」が一般的で、種類も多くあります。「3ホイールタイプ」もありますが、木工では珍しく、特にフトコロを広くしたいという要望がなければ、特にオススメできる機種もありません。

趣味での使用で、ある程度の挽き割りもしたいし、細かい作業もしたい、となると、14インチがお勧めです。

10インチ以下では挽き割り高さに制限があるのと、どうしてもホイール直径が小さいので刃のドリフト(リード)も出やすいようです。また、商品設計上、作り的に手を抜かざるをを得ないという事情があるみたいで、精度面で不安があるものが多いです。

逆に14インチより上では、荒っぽい製材(挽き割り)がメイン用途となります。電源に200V(場合によっては3相)が必要な機種が多くなり、相当用途を考えないと購入は難しいと思います。

その他、いろいろ機種があり選択に迷いますが、刃の周長がそのメーカー独自規格ではないか確認する必要があります。

バンドソーには、テーブルソーのように万能刃というのはなく、用途によって刃を付け替えて使用します。刃のサイズ(周長)には「標準サイズ」というのが存在し、それ以外の周長の機種を購入すると後で活用範囲が広がらず、ガッカリすることになります。

ホイール径         標準サイズ(周長)
10インチ            72インチ
14インチ            93.5インチ
14インチ+ライザーブロック 105インチ

さて、先日推薦したBandsaw Handbookによると、最初に揃えると良いブレードは、
(1)1/4インチ幅、6TPI
(2)1/8インチ幅、14TPI
(3)1/2インチ幅、3TPI
の3本です。
(2)は曲線切り、(3)は挽き割りに使います。(1)が汎用で、曲線と直線用両用、としています。

TPIはノコ目の細かさで、1インチ当たりの歯の数で表現します。
目が細かいほど、挽き肌は滑らかになりますが、材料の厚みに応じて歯数は加減しなければなりません。

例えば、厚い材料に無理して細かい目の刃を使うと、切断時に、一度にたくさんの歯が切断面に接し、圧力が分散して切削効率が悪くなります。従って挽き割りなどは、上記の通り粗めの刃を用いて、ゆっくり目に材を進める方が良い結果が得られます。

ワタシもデルタ製を中心に3種類所有していますが、面倒くさがりなので最近は気が付くとほぼ何でも1/4インチで切っていますね。デルタのバンドソーブレードは、この前Fine Woodworkingという雑誌で挽き割り目的で評価していましたが、そこそこ良好との評価のようでした。

1/4インチで目の細かい14~18TPIのものが欲しいね、とある人と語っていたのですが、最近海外の業者にあるのを見つけたのでそのうち機会をとらえて使ってみたいとは思っています。

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2004.06.04

据置き機械の導入(3) - バンドソーのススメ

バンドソーはあまり日本では一般的ではありませんが、使いようによってはかなり使える、守備範囲が広い機械の一つです。
bandsaw
バンドソーは、帯状のノコ刃が2~3個のホイールに沿って、ぐるぐる回転する機械です。糸のことにていますが、糸のこが往復運動なのに対し、バンドソーは常に材料に対し下向きに刃が当たり、連続的に材料が切断されていきます。

バンドソーのできる仕事は
(1)挽き割り(厚い材料をスライスし、板材にする)、
(2)曲線切り、
(3)直線切り(縦、横)   です。

私見(一部ある方からの受け売り)では、据置き機械の導入優先度ナンバー1は、テーブルソーではなくバンドソーです。テーブルソーは材料に基準面が出ていることが前提なので、1台目にテーブルソーを単独で購入してフル活用するのは工夫が必要です。直線切りの精度や作業効率はテーブルソーに軍配が上がりますが、趣味の範囲であればバンドソーで十分対応可能です。

そう言うワタシも、ある方にバンドソーは良いですよ~と言われて悩んだ結果、素直にバンドソーを購入し、以降ずっとメインマシンとして使っています。

バンドソーの利点としては、下記があげられます。

・万能性 :直線、曲線切りどちらも可能で、切断可能厚さが大きい。
・安全性 :キックバックの可能性が(ほぼ)ない。
・静粛性 :バンドソーは案外静かで、空転時はボール盤並みの静かさです。
       環境によっては深夜に使える可能性もあります(実例→ワタシ)。
・設置面積:バンドソーは上下方向に大きい機械なので、設置面積が小さくて済む。
       イメージ的には大きいものでも半畳くらいで済みます。

床置きタイプが中心ですが、一部、小ぶりな卓上タイプもあります。小物中心ならば、割り切ってこの卓上タイプを買うのもありと思います。作業台に置けて邪魔にならないし、きっと重宝するんじゃないかなと思います。価格的にも3万円前後で購入できるモノもあります。(フトコロが狭い点で少し不自由するかも知れません。)

バンドソーで直線切りはムリ、と言い切る人がいらっしゃいますが、何故なんでしょうか。
きちんと調整すれば十分対応可能と思うのですが.....。求める精度が違うのでしょうか。

次回は、日本で入手可能なバンドソーについて具体的に機種を紹介してみます。

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2004.06.01

据置き機械の導入(2) - 木工3種の神器?

本題に戻りまして。

「木工 3種の神器」というのは諸説あるようですが、重要な据え置き機械はと問われれば、下記の4つで大方の意見は一致すると思います。私見ですが、購入すべきと思う順にあげました。

(1)バンドソー
(2)自動かんな
(3)手押カンナ
(4)テーブルソー

ワタシ的「3種の神器」は、(1),(2),(3)。

多分、一般的な意見は(2),(3),(4)であり、ことにテーブルソーをメインマシンと考える方が多いと思います。「重要度」としてははそうなのでしょうが、テーブルソーは少し問題です。テーブルソーは材料に基準面が出ていることが前提なので、重要度はともかく、購入順としては後回しにする方が賢明と思います。

据置き機械を一度に揃えられるのは恵まれた方であり、そうでない方は、少ない資金(へそくり?)から、数ヶ月~数年のスパンで一つ一つ揃えていくことになると思います(ワタシだけ?)。その意味で据え置き機械は重要度と優先度の両方を考慮して購入していく必要があると思います。

あと、神器じゃないですが、「ボール盤」は費用対効果の面でオススメしたい機械です。綺麗な穴が正確に開きますし、先端工具を工夫していろいろに使えます。何より音が静かです。

これにルーターテーブルが加われば、現代における「工房」のほぼ基本的な形が出来上がるのではないか、と思います。

次回から各論に入ったり入らなかったり。

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2004.05.27

据置き機械の導入(1) - 序論

手動工具、もしくは簡単な手持ち電動工具だけで、小物から大物までいろんな家具や小物を何でも器用に何でも作られる方は日本中にたくさんおられ、インターネットのホームページを拝見しては感心するばかりです。

しかしながら、家具を、特に無垢材を中心に木工をやっていくと、一般的にはどうしても据え置き式機械が欲しくなってしまいます。

特に、手工具、手持ち電動工具だけでは、「製材」が困難です。
日曜大工で作るモノが、思ったより安くならない問題は、ホームセンターで既に製材されたツルツルの材料を買うことにあります。(それ以前に現在の家具の完成品が恐ろしく安いという事実もありますが...。)
また、それとは正反対ですが、腕が少し上がって上等な木でモノを作りたいと思っても、ホームセンターにある材料は種類が限られており、国内外のいわゆる銘木を使ってモノを作ることができません。材を問わないにせよ、ホームセンターの材料は厚みが決まっており、それだけではどうしても単調な作品になってしまいます。

と言うわけで、本格的に木工をしているとどうしても粗材を買ってきて、自分で好きな厚さにし、四角い板にするという、「製材」の作業が避けて通れなくなります。
(ホームセンターの板が悪い訳じゃないんですよ。私も要所要所で使っています。)

もちろん製材も手工具だけでできないことはないのですが、現代においては、時間と手間がかかりすぎ現実的ではありません。

長~い前振りはこのくらいにして、これから当分、1ランク上の木工のために、どんな据置き型機械を用意したらよいかを、もちろん製材にこだわらず、少しずつ述べてみたいと思います。

最初に断っておきますが、ここから先は、私自身全ての機械を所有しているわけでは勿論ありませんので、ヘンなことを書いてもその部分は「シロウト耳年増のたわごと」くらいに軽く受け流して頂きたいと思います。加えて、ここから先は前以上にプロにはプロの、アマにはアマの工具がある領域ですので、アマチュアの一私見(偏見?)と思ってご覧下さい。

追伸:「製材」と言っても、丸太を買ってきてやることはさらさら考えていませんので、言葉が間違っていたら平にご容赦下さい。

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2004.05.03

作業台 - 折り畳み式の研究

本格木工では作業台は必須です。特にカンナを真剣に使う段になって、しっかりした作業台が欲しいと思われる方は多いのではないかと思います。
私として、「最初に揃える道具」という一連の記事の締めくくりに作業台を取り上げたいぐらいでしたが、少し論点を変えて取り上げてみることにしました。

作業台のポイントは、下記の3点と思います。
・頑丈でしっかりしている: 最低、カンナをかけてもぐらぐらしない
  (=ある程度の自重かそれに替わる固定が必要。)
・天板が平らである: 作業台の天板は、各種作業での基準面となる。
・クランプをかけられる: クランプで治具や材料を固定する。

欧米風の立派な作業台は常に垂涎の的(日本でもショーベリのものが有名で、入手は可能)ですが、万一お金があっても置く場所がない(もしくはその反対?)という方も多いと思います。作業台は自作される方も多く、インターネットの個人サイトで皆さんの工夫していらっしゃる様子がよく見られます。これらは検索するといろいろ出て来て楽しめると思いますので、ここでは割愛させて頂きます。

かく言う私は、作業スペースは3畳しかないので(プロフィールの項参照)、邪道とは思いつつずっと折り畳み式を検討してきました。 ここに晴れて検討結果を公表致します。

(1)Ⅰ型:って言うかちゃぶ台そのまんま
最初の頃は恥ずかしながら、折り畳み式の低い足が付いた洋風ちゃぶ台?みたいなのをそのまま使って、座って作業していたのです。これは、足が短い(=重心が低い)おかげで案外結構ヘビーにカンナしても浮いてきたりはしませんでしたし、収納にも困りませんでしたので便利ではありました。しかし、すぐに自分の足と腰が痛くなりました(これが直接原因かは分かりませんが、後に腰痛で度々苦しむ羽目に....)。
さらにある日、机の折り畳みのジョイント部分が「ばきっ」と音を立てて壊れてしまい、この作業台は使えなくなりました。

(2)Ⅱ型:「ウマ」+天板
次に、悩んだ結果「Λ型」の「ウマ」を2つ作り、その上に天板を乗せるタイプを作りました。
workb3
天板は、上記ちゃぶ台をそのまま流用。天板は「ウマ」には固定せず、「ウマ」は丁番で折り畳むことができるようにしました。一見格好良いのですが、単体では軽すぎてカンナをかけると台ごと浮き上がってきて、カンナがけは全く不可能でした(作る前からある程度は想像していましたが)。これを、本のぎっしり詰まった本棚にクランプで固定して使ったりもしました。

(3)Ⅲ型:「壁付けフォールディング」タイプ
次が現行型です。写真の通り「壁付けフォールディングタイプ」とでも言いましょうか。
workb1  workb2
「開」状態 と 「閉状態」

欧米の木工具カタログで似た構造を見て思いつきました。まずフレームとして1×6材で900mm×1800mmの四角い枠を作り、真ん中に2×4材で天板の高さに支柱を横方向に入れました。天板を、ドア用の大きめの丁番で、この支柱に固定してあります。脚も丁番で扉状に折り畳めるようにしました。めんどくさいのでフレーム以外はほとんどコーススレッド(木ねじ)で組んでおり、製作は2~3晩くらいでできたと思います。

この作業机は「足」は一応付けてありますが、もちろん単体ではふらふらで、カンナなどかけようものなら倒れてきます。そこでこれを、壁に長い木ねじで固定します。今のところ2本の65mmコーススレッドで壁にねじ込んでありますが、それだけでも多少のカンナがけではびくともしないのです。
使わないときは「閉」状態で収納しておけますが、その際は、脚の部分を除いて奥行き1×6材1枚分ですので、200mm程度に収まります。
天板は相変わらず洋風ちゃぶ台の流用。さらに脚も上記のΛ型ウマをバラして流用しています。

結果としては、結構満足できるレベルにあると思います。端材利用で、ボール盤置き場やノミやカンナなどを引っかけるところを付け加えて、さらに電動工具用にテーブルタップを取り付けて、すっかり「ミニ工房」気取りです。これは見かけ以上に、手が届くところに一通りのものが揃っているので便利です。

以上 こんな作業机でもある程度のことはできる、というお粗末な例でした。

さて、作業台の高さですが、立ち姿勢を基本として、700~750mmか、800mmくらいという意見が多いと思います。個人の好みのようですが一般的には通常の机よりはやや高めが良いと思います。私も腰痛と近眼のために高めが好みです。上記の作業台は実測で930mmくらいでしたが、私は180cm超の長身なので一般の参考になりません。

Fine Woodworkingという雑誌に書いてあって「はっ」と思ったのですが、曰く、「力がいる作業」「通常の作業」、「精密な作業」で3つの適切な高さがあるのだ、と。(ご賢察の通り、この順に高さは高くなります。)まさにその通りだとは思いました。が、普段、立ち姿勢と座り姿勢の使い分けで、自然にある程度はカバーできているのではないか?と思い至り、さほど厳密に考える必要はないし、3種類の高さの作業台を持つ必要もないと思い直しました。

さて、一応、今回で序章「最初に揃える道具」シリーズは完結し、次回以後はまた新章をスタートしたいと思います。

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2004.04.23

最初にそろえる道具(番外編)-クランプ

木工で揃えるべき道具を紹介してきました。番外編としましたがクランプは木工にとても大事な道具だと思います。英語圏に、「木工家は一生十分な数のクランプを持つことができない。」という格言ががあります。(この木工ジョークは、クランプのハナシの際に必ずしなければならないキマリらしいので、とりあえずあげときました。)
本格的木工には、やはりクランプは必須です。高価ですが...。

私の思うところの「基本」は、F型クランプと呼ばれるタイプで、20cm~25cmのもの。
とりあえず2~4本。これで組立て以外のほとんどの作業で使えます。
普通、定価で2000円くらいしますのでまとめると結構な出費になってしまいます。
clamp1
(上記は、最近のホームセンターの週末工具セールで500円/本で買いました。)

さらに、組み立てのために、同じくF型で、自分の作りたい作品のサイズのものを4本。組立用のクランプは、思い切って4本単位で買うのが良いと思います。ハタガネは力が弱く、必ずしもオススメできません。
clamp2
(上記は、MTBマガジンでおなじみのオフコーポレーションさんより購入。多分安売りでなければこれが一番安いと思います。)

F型は、「ワンタッチ」もしくは「スピードクランプ」と呼ばれるタイプと「クラッチ」タイプが主流です。「ワンタッチ」は便利そうですが、ここぞと言う時にずずずと滑ることがあります(安物だからかな?)。個人的にはクラッチタイプが好みです。(上記写真で上が「ワンタッチ」タイプ、下が「クラッチ」タイプです。)

その後は製作の必要に応じてそろえると良いでしょう。

機械に治具を固定する際には、「G型」あるいは「C型」クランプのようなものが小回りが利いて良いと思います。

米国に「ポニークランプフィクスチャー」という、水道管で自分の好きなサイズのクランプができるというパーツがあります(水道管は別。だから「フィクスチャー」)。安くてとても良いという評判ですが、輸入した時点でさほど安くもなくなってしまうのと、水道管自体が入手しづらいところが難点。但し1m強の大物家具を作る際には事実上唯一無二の選択肢になります。

ある方に教えてもらったのですが、荷締め用の化繊製のバンドが安く売られており、箱物や額縁などにこれを流用するのは良い方法です。

個人的に欲しいと思いつつ、高価なのでいつも先延ばしになるのは、ウッドクランプと呼ばれる、メープルなどの木でできたクランプです。似たものは自作もできるかもしれません。

以下は余談ですが:
最近オークションで、「F型クランプ」として15cmくらいのでとても安いのを数多く見ます。
これは実は多くはこの前まで100円ショップで売られていたものとたぶん同一のものです。以前は100円ショップでよく見かけたのです、がいつの間にか見ることはなくなってしまいました。(誰かが商品価値に気づいたのか?)私も通算20本は買いましたので、納得の上で購入することを止めはしませんが、基本的にオススメしません。
clamp3

(5/3 写真を追加しました。)

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2004.04.15

最初に揃える道具(7) 測定具

「木工で最初に揃える道具」として、前回の宿題であった測定具について最後に勝手に紹介します。
例によって偏見たっぷりと思いますが、私が現時点よく使うものだけ紹介します。

測定具はそれ自体は何も加工できませんが、工具と同じくらい重要だと思います。
持論と言うほどではありませんが、「見えない(測れない)ものは作れない」といつも考えています。
精度良く長さを測る道具がないと精度良く同じ寸法の板はできませんし、直角を測定する方法(定規に限らず)なしに、四角い箱はできません。

(1)直線定規
「大は小をかねる」のですが小さな作品に1m長の定規を振り回すのはかなり苦痛です。
最初は30cmか60cmか、自分の作りたいもののサイズを買い、必要ならば徐々に長さを買い揃えると良いと思います。

写真にもある、定規にネジ止めできる別売りのストップブロック?のようなものは結構便利です。商品名は「直尺用ストッパー」。副尺が刻印してあって0.1mmまで読めるようになるものがあるのですが、高価です。
巻尺も大物には必要ですが、どうしても精度が落ちますので、定規で測れない大物に限るべきです。
6rule

(2)直角定規、スコヤ
これも、なるべく大きいものの方が誤差が見やすいので精度が出やすい。自分の作りたいものでサイズを決めて下さい。一番小さい真ちゅうのは東急ハンズで買いました。小さいものは、よくありがちな根本に丸い欠き込みがない方が見やすいです。

なお、昔ながらの曲尺は、これの使いこなしだけで1冊の本ができる、もの凄い測定具(らしい)です。(私も持っていますが今はほとんど使って(使いこなせて)いません。)
7square

(3)留め定規
留め(45度)が必要な作品を作る段になったら、買って下さい。
8tome

(4)毛引き
これもなるべく大きい方が精度がよいが、作品の大きさによる。
鎌毛引きよりも、
(1)木製の竿で、
(2)竿がネジ止めできるようになっている(くさび式のものは使いづらい。)
(3)固定したときに首根っこがぐらぐらしない
ものが良いのです(写真左側)が、そう言うのがホームセンターではなかなかないのです(特に(2)項)。
私は東京の金物屋に迷い込んで買いました。
微調整は、ネジを少しゆるめに止めておいて頭もしくは尻を作業台の上でコンコンやります。最後にネジを強く締めますが、この時にずれるような構造では失格。
(その意味でくさび式は使いづらい。)
欧米にも似たような道具がありますが押して使うようです。どう見ても日本式に引いて使うタイプの方が使いやすいと思います。

私は欲張って最初に「2丁鎌毛引き」(写真右側)を買いましたが、2丁目の鎌を使ったことはありません。(2丁同時に調整することは極めて難しい。)
9kehiki

(5)シラガキ、マーキングナイフ

鉛筆の線が太いと思うに至ったら必要。またホゾなどでノミを入れる際の手がかりになります。
しかし、ホームセンターでシラガキを売っているのは見たことがありません。写真にあるデザインナイフでも代用可能ですが、ノミの手がかりにしようと思うと少し細すぎと思います。
私は大阪の金物屋に迷い込んで買いましたが、ミキヒサは結構メジャーと聞いて一安心。

(6)ノギス

ノギスで測らなければいけない程の精密木工はしていませんが、板厚など「挟んで測定したい」という要求がありプレス製の安物を購入しました(写真左側)。小さいサイズで十分です。
10nogisu

(7)斜角定規

先日紹介の子供椅子を作るときに必要になって買いました。(写真は直線定規の写真の右上ご参照。)
真四角のものを作っている限りは必要ない。

以上、今まで述べたうち定規類は、ホームセンターでは圧倒的に「シンワ」というメーカが独占市場を形成しています。プロユースでは精度に問題もある声もありますが、私自身はその上のランクの製品の価格を考えると、これで十分と思います。

(8)番外編 消しゴム

材木の上に書いた鉛筆の線って消えづらいですよね?私だけでしょうか。
カンナをかければ一発で消えますが、サンドペーパーかければ消えるだろうなんて思ったら大間違い。サンディングで鉛筆粒子(?)が木材繊維の中に入り込み、にっちもさっちもいかなくなります。

よってカンナを使えない場所(もしくはヒト)では、仕上げの前に懸命に消しゴムをかけるしかなく、それでも完全に消えることはありません。今は亡き母に「消去力最強」と教えられた懐かしの「砂消しゴム」でも同様で、消えづらい上に悪いことに痕が汚く残ってしまいます。

ある日、妻につき合わされた手芸屋のトールペイントコーナーで、「トールペイント用(木材用)消しゴム」と言うのを見つけ、買ってみました。

舶来モノ(米国)で、"Gum Eraser"の表示があり、普通の消しゴムより高価です。生成色で触った感じは軟らかく、消しカスも多い。
で、消え具合ですが、普通の消しゴムよりはまあ消えるかなという程度に良く消えます。
11eraser

責任は持ちませんがお試し下さい。過度の期待をして買うと、ガッカリするかもしれませんが、ちなみに私は、使っています。

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2004.04.08

最初に揃える道具(6) 手工具と測定具

「木工で最初に揃える道具」として、手工具と測定具について勝手に紹介します。教則本を見れば何を買わなければならないかは分かりますし、私自身手工具の善し悪しを語れるレベルにないので(では電動工具の善し悪しは語れるのかというとそんなわけでもないのですが)、私が現時点よく使うものを参考までに紹介します。

(1)ノコギリ
必須。何となくイメージ的に1本目は両刃のノコギリを選んでしまいがちですが、お勧めは片刃の替え刃式、特にゼットソーがお勧めです。

電動工具があれば粗い作業は電動でほとんどカバーするとして、まず8寸目を買ってみてください。切り口の平坦さに驚きます。もう少し荒っぽい仕事には、ゼットソーⅢ(スリー)265というのを使っていますが、ざくざくと気持ちよく切れてオススメ(これは縦横兼用らしい)。

あとは、ホゾとか細かい作業用に、「胴付き」のこがある方が良いです。私は最初に買ったレザーソー180薄刃と言うタイプの小型のものを好んで使っています(写真一番下;これも替え刃式)。
1-saw

胴付きは欧米でも"Do-zuki"で通用する、日本の誇るべき工具です(欧米の木工具カタログにも必ず載っています)。「引いて切る」というのが、理にかなっているためと思います。

(2)カンナ
必須。但し使うには最初誰かに教えてもらった方がよい。
まずは普通の平カンナ。安いのは千円くらいからあるが、とりあえず5千円以上1万円以下くらいの値段のものを買った方がよいと思う。とりあえずこのクラスであれば、ほぼ「値段相応」のはずです。
2-kanna

1台目は寸六とか寸八とか言いますが、刃幅は60mm前後が良いのではないかと思います。最初は研ぎが下手なのもあって、これでも引くのがシンドイ(が、すぐ慣れる)。
替え刃式で「河怡」というのは非常に評判が良いようです。荒削り~仕上げと3種類が必要と言われますが、とりあえず最初は1台で。

台直しカンナはカンナの台を調整するカンナで、本来は必須なのですが使い方が難しい。(写真左)
当面はガラス板にサンドペーパーを貼って調整する手があります。

(3)ノミ
セットで買うよりは、1本ずつ必要なサイズを買っていく方がよいと思います。まずは普通の平らな「追い入れのみ」というのを各種サイズ揃えましょう。
「ハイス鋼(=High Spped Steel;高速度鋼)」のものは最近よく見ますが、あまり切れるものは少ないようです。(工具鋼のハナシも長くなるので、次回以降にします。)
3-nomi

(4)玄能
選択ポイントはよく分かりません。くぎ抜きが裏側についているやつは必要ないと思う。(くぎ抜きは別途購入して下さい。)

(5)紙ヤスリ
工具といえるかどうか分かりませんが...。私は#120、#180、#240、#320の4種類が基本です。(#120はめったに使わない。)
批判もあるようですが、「紙ヤスリホルダー」は一つあると便利です。(写真)
いくつも買って、番手ごとに使い分けている方もいます。
4-holder

耐水ペーパーはオイルフィニッシュに必要で、私は#320、#400の2種類。

(6)砥石
忘れていました。必須です。荒砥、中砥、仕上げの3種類が必要。研ぎは大変ですが、手が決まるまでやるしかない(まだ修行中につきコメントを控えます)。水で研ぐ日本の砥石も、世界に沢山の愛用者がいる、スバラシイ工具です。

(7)番外編
ゼットソーを出しているメーカーから、「ソーガイド」という製品が出ています。結構使えますのでオススメです。真っ直ぐ切る練習はもちろん必要と思います。でも、ここは後戻りできない!と言う時に結構登場します。専用ノコギリ(「ライフソー」だったと思います)が必要とありますが、ゼットソーでも使えます。ソーガイドFというタイプは角度調整が可能ですが、写真は90度と45度しか設定できない廉価版です。ワタシ的には面倒な調整が要らないのでその方が好都合です。
5-guide

こんな所でしょうか。あとはいろいろな本を見てリストアップしてください。

測定具はまた次回にします....。

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2004.03.18

最初に揃える道具(5) ジグソー

木工で最初に揃える「切る」道具として、前回は丸のこを紹介しました。でももし貴方が最近流行の、カントリー家具に興味があるのでしたら、1台目の道具としては、丸ノコの代わりにジグソーを買うのがよいと思います。ジグソーは曲線が切れる最も手軽な手持ち式工具だからです。

ジグソーは曲線専用であり、直線がまっすぐ切れないのではと思っている方もいるかも知れません。が、治具(ガイド)を使えば、かなりの精度で直線を切ることが出来ます。丸鋸との違いは(切断に関しては)切削速度だけではないかと思います。(ただ1点、丸鋸は設定により「溝」を掘ることが出来ますが、ジグソーでは出来ません。)

またジグソーは原理上、丸鋸のようなキックバックの問題がなく、刃の露出面積も少ないことから、安全面でも初心者向けと言えます。

選ぶポイントとしては、機能面で大体下記の通りです。
(1)オービタル機能
(2)変速機能
(3)刃の交換方法
(4)集塵機能の有無

(1)ジグソーのオービタル機能というのは、切削速度を改善する機能です。
従来式は刃が単純に上下するのみですが、オービタルでは刃が微妙にシャクり、1往復の間に角度が変化します。刃の接触状況が、従来式が線状に接しているのに対し、オービタルでは点接触になります。これにより刃の接触面積が減る代わりに1点1点の接触圧力が高くなり、効果的に材料が切れるという原理です。
 私は経験ありませんがオービタルは切れ味が全然違うようです。但し、精度重視でオービタル機能をあえて付けないというメーカーもあるらしいので、精度が劣る面があるのかも知れません(多分ほとんどの場合問題ないと思いますが.....。)

(2)私見ですが、変速機能はなくても良いと思います。確かに細かい曲線などはゆっくり切りたい気もしますが、ジグソーは刃の速度が最大でも、手で押して送りさえしなければ材料は切れません。ですから甲高い騒音で気は焦りますが、気持ちを入れ替えて自分の納得できる速さでゆっくり切ればよいのです。

(3)ブレードをいろいろ使い分けたい方は、工具レスでワンタッチで刃の交換が出来るタイプが、BOSCH(ボッシュ)などから出ていますので、それを使う方がよいでしょう。私のように付けっぱなしであれば良いですが。

(4)集塵機能は、なくても切りくずはそんなに細かくないので舞い上がることもなく、困ることはないでしょう。また、別な機能ですが、ノコ刃周辺に風が出て、墨線付近の切りくずを吹き飛ばしてくれるタイプがあります。途中で「ふーふー」しなくて良いので、これは案外便利です。

しかしジグソーの本来の機能は、切ることです。高額なタイプはやはり切れ味が全然違います。これはスペック表を見ていてもわかりません。

メーカー及び機種としては、低~中価格帯では国内外やはりボッシュが最もメジャーで、かつ評判が高いようです。ボッシュの緑色(=DIYグレード)のものを使ったことがありますが、20mm厚くらいのケヤキもバリバリ切れました。純正ブレードが付いていましたが刃も良いのでしょうね。「粗切り用」でしたが切断面もジグソーと思えないほど平滑でした。
日本製のものも、プロ用の高級タイプはシンプルでもやはり非常に良いようです。

購入に際しては、何よりもブレードの入手しやすさを考慮しなければなりません。替刃は丸ノコほど統一化されていません。

かく言う私は、リョービの「日曜大工」向けタイプJ-300VC(インターネットで見あたりません。旧型と思われます。)しか持っていません。しかし大抵の木はこれで十分切れます。速度を気にしなければですが。最近は、何故か分かりませんがジグソーはあまり使っていません。夜行性の私ですがうるさいので夜中は使えません(そのせいかな?)。

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2004.03.12

最初に揃える道具(4) 丸のこ

木工で最初に揃える電動工具として、途中だいぶ寄り道しましたが、最後に、「切る」道具について述べたいと思います。「切る」ことは木工で最も大事な作業です。最初に切るという作業の精度を上げることは、全体の制度を上げると共に、以後の工程を楽に早くすることにつながります。

道具として、手ノコは勿論必須で、これだけは買わないわけにはいきません。が、電動工具に助けを求めるとすると、まずは丸ノコが最も一般的ではないかと思います。丸のこは、日曜大工用からプロ用それも造作用まで価格も大きく異なりますが、どのメーカーも形はほとんど一緒です。一体どこが違うのか、選択のポイントをまたもや独断で下記に述べます。

(1)ノコ刃の取り付け可能最大径(=最大切断厚み)
(2)ベース材質(鉄板プレス、アルミ他)
(3)造作用かどうか。
(4)電子式かどうか。
(5)刃傾斜機能
(6)静粛性

(1)は、自分が切りたいものにより選択すればよいのですが、大きいものは安全性の問題があります。家具その他の木工であれば、最も一般的に出回っている165mmのタイプでほとんどの用が足りると思います。初めての方は大きくても次のランク(190mm)のものに選ぶことを強く勧めします。それ以下の径のものも充電式などに見られますが、逆に価格がこなれていませんので、各自の使用形態を想定して選択してください。

(2)最近「造作用」ではない「一般用」で、ベースがアルミのものが増えています。材料の上を滑らせやすいとの宣伝文句を見かけますが、鉄板プレスよりも剛性や精度の面で有利と考えられ、造作用には及ばないまでも精度アップに寄与するのではないかと思います。鉄板プレスベースより少し高価です。

(3)ホームセンターなどで「造作用丸のこ」と称してとても高価なタイプが見かけます。「造作用」というのは、「一般用」に比べてより精度が高い加工をすることを目的とするものを指します。ホントの違いは実はよく分からないのですが、<ベースが(鉄板プレスではなく)鋳造であること>、<平行ガイド(名前が定かではありませんが)が、1本脚ではなく2本脚のものが取り付けられること>くらいが必須条件?で、あとは各部の精度と剛性が一般用より高いものと思います。私は持ったことがないので、値段相応の効果があるのかは分かりません。

(4)最近いろいろな工具で「電子式」のものが一般的になってきました。従来のものは無負荷の時の一定回転数で回っていますが、材料を切り始めると負荷で極端に回転数が遅くなります。電子式は、負荷を検知して一定回転数を保つというものです。
一般的に、切り口のきれいさは、切り進む速度(送り速度)に対して回転数が高いほど刃一つ一つの1回の切削量が減ってきれいになるので、電子式は送り速度によらず切り口はきれいになります。また無負荷(空回り)時の回転数は逆に低く抑えられ、低騒音化に寄与します。(トリマーなんかだと、きっとあのいやな「焦げ」も軽減されるのでしょうね?)

(5)刃の傾斜機能はいずれのタイプも付属しています。着眼点としては、前後両側ともネジで固定できるタイプがよいと思います。片側にしか固定ネジがないものが多いですが、片側ネジでベースが華奢なものは力をかけると角度が変わってきます。

(6)前にも書きましたが、夜行性木工の私は静かな工具が最良の工具と思っているフシがあります。具体的数値がカタログに載っていることは少なくまた評価条件も微妙なため、日本では実物を触らせてもらうか、さもなくば風評で判断するしかありません。従来式(非電子式)モデルでは、丸のこはマキタのものが静かという情報です(5607、5632など。古いタイプは除く)。電子式モデルはどれもも低騒音を謳ってはいますが、どれが最も静かかと言われれば、情報が不足しています。

さて丸のこについて述べましたが、タイトルの「最初に揃える道具」として、安全性と多機能性からは、丸のこではなくジグソーを最初に選ぶという選択肢があると思います。実は私も何となく丸ノコは恐怖心があり、最初はジグソーを購入しました。次回はジグソーについて述べたいところですが、情報が不足しており実は困っています。
いずれもフリーハンドで切ることはほとんどありえなく、直線カットは治具を使って切ることが大前提です。

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2004.02.25

最初に揃える道具(3) - トリマー

トリマーおよびルータは、木工入門者が簡単木工から1ランクアップするための、恐らく最も近い近道ではないかと思います。日本でも一部の先達の努力によりアマチュアにも急速に普及してきましたが、まだまだ「何に使う道具?」と思う方も多いかも知れません。欧米ではDIYレベルで一般的な工具であり、機械と治具を駆使するアメリカ流アマチュア木工の象徴のような感さえあります。

トリマー及びルーターは、先端にビットを付けた軸が高速回転し、材を削る機械です。ドリルに似ていますが穴だけではなく、削りながら本体を手で横に動かしていって直線や曲線を削ります。高速回転のため、切削面は非常に綺麗です。ビットの形状がいろいろな種類があり、その形状を材に転写していくこともできます。可能な仕事は、その名の通り(1)縁を削るあるいは縁飾りをする、(2)溝を掘ることが基本動作です。

トリマーとルーターはほぼ同じですが、サイズの小さいものをトリマー、大きいものをルーターと呼んでいます。いずれも得意な作業の方の名前が付いているわけですが、どちらか一方を購入することで、両方の作業をすることはかなりの程度まで可能です。

トリマー及びルーターの有用性と使い方については、「木工が200%楽しくなるルーター&トリマー使いこなしマニュアル」(立風書房、2001)
をご覧下さい。作例や治具の作り方も沢山載っており、1冊目としてお勧めです。

種類は、ルーターについては、大きく分けて「固定ベース」と、「プランジベース」のものがあります。プランジベースだと、ベースと本体の間にバネが入っており、削り始めと削り終わり時にビットを前後することができ、途中から溝を掘り途中で終わるという加工ができます。(固定ベースでも、慣れれば可能ですが。)「Dハンドルタイプ」というのもありますが、固定ベースの仲間で(どちらが元祖かは知りませんが...。)、私見ですが家具製作で使っている方は少ないと思います。トリマーは構造的にはほぼ1種類で、筒状の本体に透明プラスチック製のベースをはめた固定ベースに類似の構造です。

結構高いモノなので、最初に何を買うべきか迷うと思います。
前にも述べましたが、使ってみないと今ひとつピンと来ない道具なので、もしあなたが全くのトリマー・ルーター初心者であれば、1台目は、大きなルーターではなくトリマーの、しかも一番安いのを買ってみたらどうでしょうか、というのが私の提案です。最も安いものは電動ドリルとそう大差ない値段で売られています(お近くになければ、インターネット通販でよく見られます。)

手持ちで使うことになれたら、ルーターテーブルならぬ「トリマーテーブル」使うことで加工の幅が広がります。日本ではあまり市販品は見かけませんが、自分で簡単に作ったもので十分役に立ちます(後日紹介します)。

次回に(多分)続きます。

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2004.02.19

最初に揃える道具(2) - 電動ドリルドライバー

「最初に揃える道具」の各論として、まず最も一般に普及している(と勝手に推測している)ドリルドライバーを取り上げます。
ドライバーは電動を1回使うとやめられなくなります。組立て式のカラーボックスを、手回しドライバー1本で作って手に豆を作られた経験のある方も多いと思います。

電動ドライバーを購入する際の選択のポイントを、私見ですが重要な順番に書くと下記の通りです。
(1)トルク調整ができる
(2)正転逆転ができる
(3)速度調整ができる
(4)キーレスチャック
(5)充電式か、AC(コンセントにつないで使う)か、
(6)パワー

(1)、(2)ドライバーとして使う際に必須であり、現在ほぼほとんどの機種についています。

(3)の速度調整はあると非常に助かります。穴開けやネジ締めで最初にじりじりっとやりたい時がありますね。引き金の引き具合で調整できるタイプが使いやすいです。

(4)については、キーレス必須という意見は多いですが、私はあまり良い印象を持っていません。私がやると何故か力一杯チャックを締めてもすぐ緩んでくるのです。そこで、私は従来のチャックのものを「簡単な工夫」をして使っています。(これについては次回に紹介します。)

(5)は重要ですが、賛否両論ありそうなので「選択肢」とし、順序は下の方にしました。
充電式は現在の主流ですが、そこそこのもの(概ね12Vクラス以上)は高価です。加えて電池切れの心配をするのが結構うっとうしいものです。それで、私はACタイプを好んで使っています。

ACタイプであれば、安い機種でも十分なパワーがあり充電式より軽量です。私の愛用のリョービ FDD-1000というタイプもとても安価ですが、これを熱烈に支持するサイトがあったりもします(メルマガ 「VIC's D.I.Y.1歩進んだ日曜大工」 の中の03/12/26号や04/01/30号、およびこの作者のサイト参照)。私も同サイトの作者と同感であり、特に値段面から私もお勧めします。ただ一点、速度調整がないのが残念です。

FDD-1000.jpg

※どなたか、ACタイプでトルク調整と正逆回転付きで、「従来式チャック」の「速度調整」ができるドリルドライバーがあれば教えてください!

(6)のパワーについては、そこそこであれば木工には十分ではないかと思います。綺麗に作品を仕上げるには必ず下穴を開けた方が良く、下穴を開ける分にはねじ込みにもさほどパワーは必要ありません。

最後に、インパクトドライバーですが、これは1回使うとそのパワーに感動し無性に欲しくなります。が、木工にはパワーがありすぎ不要ではないかと思います。
(「内装」や「造作家具」、ウッドデッキなどの大物を除く。)インパクトの代わりに卓上ボール盤の購入を検討しましょう。

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2004.02.17

最初に買いそろえる道具(1)

はじめまして。
木工と、木工具、それから「金物」と呼ばれる木工品に使われる金具類について、語っていきたいと思っています。
ブログ自身を良く分かっていないのがナニですが、うだうだするのも嫌なので、本題に入ります。

木工を始めようとする際に、必要な道具は何か?と問われると、すぐに答えることができません。
私など、今でも小遣いやわずかに作品を人に譲って得たお金を、そのまま道具類につぎ込み続けています。

それでも、最初に買いそろえる道具を考えてみます。

参考書を見れば、また、中学校もしくは高校?で「技術科」の授業の際に買わされた木工具セットを思い出せば、ノコギリやカンナなど一通りの手工具をリストアップできるでしょう。(手工具は語り始めると長いので後回しにします。)しかしそれだけでモノを作ろうと思うとものすごく大変ですので、ある程度は電動工具を導入することを考えます。

私が最初に買った電動道具は、下記の3つです。
・電動ドリルドライバー
・トリマー
・ジグソー(手持ち式)
いずれもホームセンターで最も安い物を買いました。

もしこれから木工を始めようとする方がこれを参考にされるのでしたら、多分この3つを買うことはさほど間違っていないと思います。但しジグソーの代わりに手持ち式の丸ノコを買う方が一般的かも知れません。安全性と多機能性の面から、私はジグソーにしました。

トリマーは、これを持つだけで作品の見た目と作り方、作品の構造の幅が広がり、腕が上がったように勘違いができますので、是非購入しましょう。値段が高いですが安い物は安いので、最初はお金を捨てると思って一番安いのを買って良いでしょう。

本ブログの冒頭に当たり、次回から上記の電動工具を語るところからスタートしてみようと思います。

以後 よろしくお願いします。

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