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2007.03.10

キャッチに関する考察(1)

木工旋盤で、キャッチをいかに克服するか(あるいは回避するか)というのは、大きな課題ではないかと思います。諸先輩方の多くは、トライアンドエラーでこの角度でこの刃物はヤバイ、というのを体験的に掴んでおられいるのではないか、と思います。初心者で、かつへ理屈好きな私は、「キャッチが起こる法則」というのがあるはずで、それが分かればキャッチなんて怖くない!はずだ!と考えるようになりました。

そこでこの数日間、あれこれ考えながら旋盤を回したのですが、結局のところ、ワーク(被削物)の形状や目的の形状、あるいは刃物の形状でいろいろな場面が考えられ、一概にこうという理屈めいたものはまだ得られていません。

今回は、、何回かに分けて私なりに考えたことをまとめてみたいと思います。私自身理解できていませんので、今回の一連の記事に結論を期待されると困りますし、誤った記載もあると思います。その辺りは是非、「随時ツッコミ歓迎」というスタンスで、諸先輩方あるいは、同じように悩んでいる方からもコメントを頂きつつ、理解を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

今日は、「安定した切削とはどういう状態か?」を考えます。

070310a_3現在活躍している著名なウッドターナーを見ても、各人微妙に異なったスタイルを持っているように思えますが、特にRichard Raffanは、徹底してせん断型の切削にこだわったスタイルであるように思えます。上の図は、Raffanが写真や図で何度も説明している概念の基本形であり、ツールのベベルを支えにして安定した切削を得る手法の概念図です(再作画:ワタシ)。

まず最初、切削を開始する際は、まず(a)のように刃先が材料に当たらないくらい、鋭角にアプローチします。この状態では刃先が材料に届いていないので、ごつごつと当たるだけで材料は削れません(当たり前)。その状態から、徐々にツールレストを支点にして刃物を下げる(=持っている「柄」のお尻を持ち上げる)と、刃が当たるようになり、材料が削れ始めます(図(b)の状態)。この状態は、ある程度刃は材料に食い込んで削りつつも、刃物の根本(ベベル)部分は接していますので、何かの外乱があっても、急に深く刃が入るようなことはなく、最も安定して切削が続けらる状態です。

ここからさらに刃物を下げていくと、図(c)のような状態になり、刃は刃先でしか材料に接しなくなります。これでもツールレストが刃物を受けていますので、しっかり支えてやれば削ることはできますが、何かの拍子に刃が材料に食い込み、キャッチの引き金となる可能性がある状態といえます。

上記が、「縦方向」というか「角度方向」の基本的な概念と思います。

続く。

参考&オススメ文献

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「旋盤奮闘記」カテゴリの記事

コメント

こんばんわ☆びんぼー木工房あーるすでございます。
最近ドリル旋盤を作りまして、結構はまっています☆
旋盤にはキャッチがつきものと思いかけるくらいキャッチに悩まされていたところ、貴殿のブログを拝見させてもらいまして、フムフムと読ませてもらっています(>_<)

つきましてはリンクをさせていただきたいのと、
このページのTBをさせていただきます☆
よろしくお願いしますm(_ _)m

投稿: あーるす | 2012.04.13 23:13

あーるすさん コメントありがとうございます。旋盤相当ハマっていらっしゃるようですね。Raffanの本は(英語ですけど)イラストも多く、いろんな作例でどこからどんな刃物でどのように削っていくのか、図示されているので、個人的にはオススメです。今は、ネットで動画とかDVDなんかで良いものがあるかも知れません。とにかく上手い人のを見るのはためになると思います。

投稿: forest | 2012.04.15 03:10

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