静かな木工(8) - 騒音の数値化
「静かな木工」シリーズは完結したつもりでしたが、もう少し書けること、書くべきことがあるような気がしてきました。少し前後しますが、不定期にもう少し続けようと思います。
シリーズの中で、あれは静か、これはうるさいなどと述べてきました。が、それだけでは文章では伝わりませんので、もう少し定量化(数値化)することを試みます。
…と思っていろいろ探したところ、TAMA CRAFTさんのTAMA CRAFT通信31号に、非常にわかりやすい記事がありました。そのまま紹介してしまいます。
まず、騒音は、現在はdB(デシベル)という単位で表現し、そのレベルは概ね目安として下記の通りです。
(TAMA CRAFT通信本記事より引用)
40dB・・・・深夜の街中
50dB・・・・静かな事務所
60dB・・・・普通の話し声
70dB・・・・騒々しい事務所
80dB・・・・騒々しい工場
100dB・・・電車通過時のガード下
その後、本記事では各機種のデータがいろいろ比較されています。ここでは機種を問わずざっと見眺めてみると、下記の様ではないかと思います。
静かな順に、
ボール盤 70dB前後
バンドソー 70dB前後
テーブルソー 70dB
トリマー 80dB前後
丸ノコ 80~90dB
ルーター静音タイプ 80dB前後
上記以外 90dB前後~100dB
自動カンナ ~100dB
これは音源から1mの位置の騒音とのことですから、距離が離れれば、また扉一枚隔てれば、それだけ騒音は小さくなります。
さらに、身近な家電機器がこの「dB」で言うとどんなレベルか分かれば、実物を見た(聞いた)ことがなくても大体イメージができますね。
…と思って調べたところ、このページにまとめて載っていました。そのまま紹介してしまいます。
参考になるのは、このくらいでしょう。(上記サイトから引用)
エアコン 約 41~ 59 dB
温風ヒーター 約 44~ 56
換気扇 約 42~ 58
風呂又は給排水音 約 57~ 75
洗濯機 約 64~ 72
掃除機 約 60~ 76
大体イメージが掴めましたでしょうか。
ワタシが「夜中に使用可能かな」と判断しているのは、ボール盤とバンドソーの二つです。上記によるとこれらはだいたい「掃除機」レベルです。ワタシの判断基準としてはどうやらこのあたり(70dB)のようです。マンションなどの場合は、「夜中に掃除機」も無理でしょうが、昼間であればこの程度の機械なら苦情は出づらいのではないかと思います。
騒音を最優先するワタシなど、全ての工具のカタログに騒音のデータが書いてほしいと思うのですが、「静音」とか「防音」とか書いてあっても、何dBかまではほとんど記載がありません。また書いてあっても、実験の条件で変化する値ですので、異なるメーカ間での数dBの優劣はあまりあてにならないと考えた方がよいと思います。あとは風評や、雑誌などのテストレポートなどで情報を収集します。
| 固定リンク
「テーマ別木工」カテゴリの記事
- 【木工と安全】その日の木工をやめるべき11の兆候 ほか(2010.04.11)
- バンドソーブレードカバー(2009.12.13)
- 電動工具の騒音 実測データアップデート(2009.11.13)
- ルータービット折れた(2009.11.11)
- 最初に揃える機械(FW)(2009.08.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント