« 2004年12月 | トップページ | 2005年2月 »

2005年1月に作成された記事

2005.01.25

静かな木工(5) - ボール盤で段欠き

静かな木工ネタ切れ5秒前。

前にも少し書きましたが、騒音が問題となる環境にある人にとって、頭の痛いのがルーターあるいはトリマー作業と思います。非常に効率的でかつ多様性のある機械なのですが、甲高い大音量の騒音を発します。カントリー木工雑誌などでもにこやかに女性の方が使っておられますが、買ってびっくりされた方、苦手意識を持っている方も多いと思います。ワタシもあまり好きじゃないですね。特に手持ち。

さて、ルーターの使い方の一つに、エッジガイドを付けて、もしくはルーターテーブルでフェンスを使って段欠き加工、というのは結構皆さん良くやられる作業と思いますが、静かな木工研究家のワタシとしては、これについては代替方法を見つけましたのでここに報告します。

下の写真のような先端工具を使います。
050125C

刃物が下に横向きに付いており、ボール盤に取り付けて使います。(下の写真は裏面。)
050125D

国内では見たことはありませんが、海外でも、こんな変なものを持っている人は少ないと思います。もとより、「変な工具」に興味を持つ性癖のあるワタシですが、さすがに不安を覚え、扱っている業者に評判を聞いたところ、「ボクは使ったことないケド、小物を専門に作っているメーカが大量に買ってくれてるヨ。」と教えてくれました(原文は英語)。

本来は、小物の平面および厚みを出す目的を想定しているようです。プロが使っているなら使ってみようかなと自動カンナを買う前に買って放っておいたのを最近掘り出して使い始めました。

説明書の中には他の使い道がいろいろ紹介されています。研ぐための専用の回転砥石と研ぎ方の記載があり、ボール盤で再研磨が可能のようですが、まだ研いだことはありません。写真が下手ですが、下が刃物部分の拡大写真で、勾玉のような形をしたのが刃です。
050125E

使用方法ですが、またもや超簡単ボール盤延長テーブルにご登場願います。ホント最近これを付けずにボール盤回す日ってないよなあと言うくらい延長テーブルはオススメです。
050125A

閑話休題、フェンスを写真のようにセットします。この場合フェンスは、少なくとも刃の周辺だけは削りたい目標厚み以下の高さ(厚み)のものを使います。ボール盤は、昇降ハンドルを何らかの方法で固定して下さい。深さ規制ネジのところに、ナットを追加するのが簡単です。簡単には上死点で使うという手もありますがグラグラするボール盤では加工中にずれて精度が落ちるかも知れません。

加工中のイメージ。材料と刃とフェンスの位置と送り方向に気を付けてください。さもないと危険な思いをするかも知れませんが、多分身体に重大な危害はないでしょう。
050125B

この方法は、剛性の面から精度は若干落ちるでしょうし、ボール盤は本来、横に力がかかることは想定していない(と思う)ので、ボール盤自体へのダメージも考えられます(ベアリングなど)。自己責任でお願いします。でも、個人的には音は静かだし、落ち着いてできるので結構気に入った作業方法です。刃が下向きでカバーされているので、危険性も少ないです。

回転数はできるだけ上げて使いますが、切削面はそれでも少し荒れ気味で、やはりルーターにはかないません。焦げないのは良いですが。あまり重切削もできず、1mmくらいずつ繰り返し切り込んでいく方が良いようです。パインなどの軟らかい針葉樹系、およびMDFには実績がありますが堅木はしんどいかも知れません。

ボール盤のテーブルを傾斜させて、レイズドパネルを作るノウハウが説明書に載っています(幾何学の問題ですが、傾斜させ方によっては平面、曲面の両方ともできます!)。ホントにできるんかいなという気もしますが、テーブルソーで斜めに材を走らせる、「あのテクニック」よりは、1000倍くらい安全な気がします。今度機会があったらチャレンジして、またレポートしたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.01.22

Porter Cable 557 Plate Joiner

この前の箱の中身。
ポーターケーブルの557、ビスケットジョインターです。とりあえずファーストインプレッションをレポートします。
050122A

ポーターケーブル557は、0~135度までの角度可変フェンスを持つビスケットジョインターです。この機種は、Fine Woodworking誌で評判が良く、"Best Value"を与えられています(もちろん"Best overall"はラメロ。)。Freudとかの安価機種とずいぶん迷いましたが、個人輸入だと国内メーカの最下位機種よりぜんぜん安いのでこれにしました。

ビスケットのサイズは、良く見られる#0、#10、#20の他に、FFサイズのビスケットが使えます。FFはFace Flamingの略だったと思いますが、文字通り額縁に使えるような#0よりもさらに一回り小さいビスケットです。

050122B

フェンスは0~135度まで、無段変速です。90度のみ、ストップボルトで微調整が可能になっています。
切り込み深さ調整ダイヤルには、#0~20、FFの他に、MAX, D(Duplex), S(Simplex)の文字があり、該当サイズのアクセサリーが使えます。ベースプレートから刃の高さは、刃の中心までで3/8インチです。それ以外の高さの場合はフェンスで対応します。

050122C
ダストポートに専用の集塵袋が付属しますが、何かの拍子に一度詰まりました。詰まると屑が逆流してきて大変なことになります。集塵機の使用をオススメします。とは言っても、家庭用の掃除機を(多少径が合わなくても)無理矢理つっこんでおくだけで大丈夫です。集塵機使用する前提では集塵効率は高く、溝の中の屑もきれいに吸ってくれるので、溝をホジホジ掃除する必要もありません。

050122D
FFサイズのビスケットは、通常4インチのブレードを2インチに交換して使います。(2インチの刃は付属しています。)
ベースプレートを裏から開けて交換しますが、ちょっと気が利いています。まず、バカボンのお巡りさんの目のような長穴が開いていて、ビスを少し緩めてプレートをずらすだけで外れるようになっています。さらに、交換方法の図解がプレートに貼り付けてあり、うろ覚えでも交換できるようになっているのです。刃を交換せずにダイヤルを#FFに合わせて切ると、とてつもなく大きな溝ができますので、慣れても一回は試し切りしたほうが良いでしょう(→ワタシ)。

050122E
実際に開けた穴をカットモデルにしてみました。

穴の大きさの実測値 (横方向×深さ)
  #20(左上) : 67.3×12.9mm
  #10(右上) : 62.0×10.6
  #0 (左下) : 57.0× 8.8
  #FF(右下) : 36.3× 7.8

穴の深さも、ストップボルト式で微調整が可能です。

個人輸入でもアメリカと日本の電圧はほぼ同じなので、問題はないのですが、コンセントの形状が違うらしく、「二」の字で並んでいる端子の一方が幅が広く、通常のコンセントに入りません。ヤスリでゴリゴリ削って無理矢理入れられるようにしましたが、特に問題は起きていません。

使った印象としては、全体がかっちりした作りで不安がありません。
フェンスも鋳造金属でしっかりしておりフェンス面は機械仕上げになっているので、きちんと押さえれば位置精度は期待できます。ハンドルの位置も、重心の上なのでホールドしやすいです。
ビスケットのはまり具合が10個あけて10個ともほぼ同じなので、溝幅の精度もかなり高い印象を受けます。

一点だけ、ロックボタンが押しやすい位置にありすぎて、ロックしたくない時にロックされて慌てることがあります。慣れれば大丈夫でしょう。

お約束の「騒音」ですが、うるさいことはうるさいです。空回しでも「ガリガリ」というか「バリバリ」という感じの音が出ます。但し加工時間が一瞬なので、例えば何段もある本棚を全部ビスケットで作ろうとかそういう無謀なことをしない限り、「矧ぎ」で数カ所掘るくらいであれば、夜中でも許してもらえるのではないか、と思います。

他の機種よりちょっと高かったのでどうかと思いましたが(それでも国内で買うよりは全然安いのですが)、期待以上の買い物だったと思います。
あまり頼らないようにしないと腕の上達が妨げられそうです。

ここで投票システムを使ってみるテスト。投票してみてください。
IPとか個人ジョーホーとか魂とか、一切抜きませんので。
-----------------------------------



ビスケットジョインターを知っていますか?

持っている

知っているが持っていない

知らない

食べたことはある





-Mini Vote-


-----------------------------------

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.01.19

今日の研ぎを淡々と記録するよ

カンナ  : 平 3
       反り 1
のみ   : 追入れ 5
所要時間: 1時間20分

机もできて作品の区切りなので、儀礼的に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.01.17

学習机 no.2

050117A
050117B
やっとできました、ウチの次男の学習机。
第1作と基本的なディメンジョンは変わらないのですが、材料と塗装、天板の厚みが違うことだけでかなり違ったイメージです。
控えめに一つだけ抽斗付き。つまみも付けず木目を連続させて目立たないデザインにしています。
前板の下側を丸く欠いて手がかりにしています。

050117C
抽斗の作りは、時間的余裕がなくなってきたので「包み打ち付け継ぎ」、横板に溝を掘って「吊り抽斗」、さらに安い材で四角い箱を先に組んでおいて、その後、先に取っておいた前板を貼り付けるという、きわめて工業的なやり方です。

ジャーマンビーチ、オスモウッドワックス。1200×580、天板高さ725。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.01.13

きれいな木を使いたい

050113A木工をする以上、きれいな「上等な」木を使いたいものです。

腕もないのに生意気なと叱られそうですが、どうせ趣味は趣味なんですから、自己満足でも出来上がってにんまりできるような木を使いたいです。ホームセンターの2×4材に比べると驚くほど高いですけどね。

原色インテリア木材ブックは、私のこの種の本では一番好きな、「木材カタログ」です。評判の良い本で、一度廃刊になったものが再出版されたと聞いています。

著者紹介によると、この本の作者は、1974年から世界の木材を集めては「ボスコ」という形の椅子を作り、出版当時で既に200種以上のそれを作ったと書いてあります。この本は、その椅子の背部分の写真を、少しの解説と共に淡々と並べてあるのです。

この中でどれだけの木が入手できるのだろうと考えると現実に引き戻されますが、それでも退屈な新幹線移動なんかの時に、つらつらと眺めるのに好適な本と思います。同席の同僚からは確実に変な目で見られますが。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2005.01.08

正しいお盆の挽き方

久しぶりに木工旋盤の話題。

以前、「お盆」状のものを作る際に、どうやってネジ穴を開けず、傷も付けずにチャックするのか、当時は皆目見当が付かず、読者の方と議論させて頂いたことがありました(→このあたり)。先日、正解の一つを紹介されているサイトを見つけました。いつも拝見させて頂いているSoroさんのウェブログ「No Blog, No Life!」に、最近の記事でプレートの挽き方が紹介されています。(→こちら

3種類のチャックを使い、裏、表、裏と付け替えて最後にチャック代(しろ)を削り取るという訳ですね。
....これだけのチャックを普通に揃えるとなると、ワタシの場合本体の価格をゆうに数倍のオーダーで上回ってしまいますので、何とかこれに準じたことを自作の治具でできないかなと、不純なことを考えてます。

Soroさんのウェブログは、以前より拝見していましたが、お人柄のにじみ出たとても味のあるウェブログです。ご覧になってみて下さい。

ワタシの「リアルタイム木工旋盤奮闘記」も最近更新が滞っていますが、現在作業中の大物が片づいたらまたやりたいな~旋盤。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.01.06

静かな木工(4) - 静かに研磨

「静かな木工」シリーズの更新が滞っていますが、ええご想像の通りネタ切れ気味です。
あと2~3回くらいでとりあえず一段落させるつもりです。

さて、工程としては順不同で少し飛びますが、今回は静かに研磨する方法について。

最も静かな研磨は当然、サンドペーパーでの手研磨ですね。仕上げはこれに尽きます。
おしまい。

という訳にはいきませんので、機械で研磨する方法で比較的静かなものを挙げてみます。

(1)平面の研磨

ホームセンターなどでよく見かける長方形のペーパーを付けて研磨するサンダーがありますが、あれは「ぶいいんがががが」と結構やかましいです。夜中不可です。
商品例としては リョービ MS-350 とか、 ボッシュ PSS180A とか。

キャタピラーのついた戦車のような形をした、幅広のベルトがぐるぐると回る「ベルトサンダー」は、割と静かと言われます。私自身は触ったことがないので伝聞形でしか情報をお伝えできません。夜中に使えそうであれば欲しいなあと以前から思っていますので、どなたか教えてください。但し研磨能力は他のサンダーに比べて強烈で制御しづらいと聞きますので、他種のサンダーと同じ気持ちで購入するには注意が必要です。欧米ではテーブルの天版の平面出しや矧ぎの目違い払いなんかに使うようです。

商品例としては BOSCH吸じんベルトサンダーPBS75A/N とか、リョービベルトサンダ BE-3210とか、ベルトサンダ 9911など。
ちなみに真ん中のリョービは同型機がFine Woodworking誌のツールレビューでBest Value(「お買い得no.1」)に、右のマキタの上級機9903がBest Overall(編集者のベストチョイス)に選ばれています。

円形のペーパーを付けるランダムオービットサンダー(もしくは「ランダムアクションサンダー」)も、四角いヤツと原理的に見ても騒音面では同じでうるさいんじゃないかなと勝手に推測していますが、違うかな、ボッシュのプロ用のやつ(筐体が青い)は静かだというハナシがあります(国内では見られません)が、他社の同タイプと比べてと言うことでしょうし...。これも情報があればどなたか教えてください。
商品例としては BOSCH PEX400AEとか、 マキタ BO5010 とか。

(2)平面(小物)の研磨

あと、少し用途は違いますが、据え置き型のベルトサンダー、もしくはディスクサンダーも誘導モータを使用しているモノは静かです。大物より小物に重宝するでしょう。

また、少しトリッキーな方法ですが、バンドソーに付けられるサンディングベルトと言うのが海外で販売されています。使ってみましたが曲面の研磨には非常によく気に入って使っています。(写真中茶色いベルト状のモノ。)これは静かです。
050106A
ベルトがフリーなので、どうしても張力でベルトが幅方向に凸になってしまい、凸を削るのはやりにくいのと、上下の角が若干ダレてしまうのが欠点です。まあ角のダレは接合部に使わない限りパッと見は分かりません。#120くらいがオススメです。写真に写っているようなサポート治具を作ることが推奨されており(下写真参照)、少しでも真っ直ぐ削れるようにと作ってみましたが、幅方向の凹にはあまり効果はなさそうです。張力をもっと下げても良いのかな。そのかわり、結構力をかけて押して研磨できるようになりましたが、やさしくフェザータッチが基本です。
050106B

元情報はTAMA CRAFTさんのTAMA CRAFT通信vol.29にヒントが、そして以前ご紹介のMokkinさん「バンドソーでこんなこと(2)」(→リンク先の一番下の方)に正解があります。

(2)曲面(凹面)の研磨
凸面は基本的に平面を研磨する道具で削れますので割愛しますが、凹の曲面を研磨するのはやっかいです。3次元的な凹は置いておいて、2次元的な凹であれば、スピンドルサンダーと呼ばれる機械が一般的と思います。ただし専用機を買おうと思うほどの方は少ないと思いますので、ボール盤がある方はホームセンターに置いてある「軸付きサンダー」というモノで、代用可能です。軸付きサンダーは以前紹介しました(下写真)。手でやるよりもきっちり研磨できるので結構オススメです。騒音もボール盤で使う分には、非常に静かです。
くわしくはこちらの記事へ。
jikusand

3次元的な凹面は、ボール盤などに取り付ける曲面パッドのようなモノが売られていますので、オフコーポレーションさんのMTBマガジンでもご覧になって検討されては如何でしょうか。私自身は使用の経験はありません。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2005.01.03

今日の研ぎを淡々と記録するよ

カンナ  : 平 3
所要時間: 1時間

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2004年12月 | トップページ | 2005年2月 »