据置き機械の導入(4) - 続・バンドソーのススメ
もう少しバンドソーについて補足します。
バンドソーはホイールの大きさで階級分けされています。ホイールが上下に2つある「2ホイールタイプ」が一般的で、種類も多くあります。「3ホイールタイプ」もありますが、木工では珍しく、特にフトコロを広くしたいという要望がなければ、特にオススメできる機種もありません。
趣味での使用で、ある程度の挽き割りもしたいし、細かい作業もしたい、となると、14インチがお勧めです。
10インチ以下では挽き割り高さに制限があるのと、どうしてもホイール直径が小さいので刃のドリフト(リード)も出やすいようです。また、商品設計上、作り的に手を抜かざるをを得ないという事情があるみたいで、精度面で不安があるものが多いです。
逆に14インチより上では、荒っぽい製材(挽き割り)がメイン用途となります。電源に200V(場合によっては3相)が必要な機種が多くなり、相当用途を考えないと購入は難しいと思います。
その他、いろいろ機種があり選択に迷いますが、刃の周長がそのメーカー独自規格ではないか確認する必要があります。
バンドソーには、テーブルソーのように万能刃というのはなく、用途によって刃を付け替えて使用します。刃のサイズ(周長)には「標準サイズ」というのが存在し、それ以外の周長の機種を購入すると後で活用範囲が広がらず、ガッカリすることになります。
ホイール径 標準サイズ(周長)
10インチ 72インチ
14インチ 93.5インチ
14インチ+ライザーブロック 105インチ
さて、先日推薦したBandsaw Handbookによると、最初に揃えると良いブレードは、
(1)1/4インチ幅、6TPI
(2)1/8インチ幅、14TPI
(3)1/2インチ幅、3TPI
の3本です。
(2)は曲線切り、(3)は挽き割りに使います。(1)が汎用で、曲線と直線用両用、としています。
TPIはノコ目の細かさで、1インチ当たりの歯の数で表現します。
目が細かいほど、挽き肌は滑らかになりますが、材料の厚みに応じて歯数は加減しなければなりません。
例えば、厚い材料に無理して細かい目の刃を使うと、切断時に、一度にたくさんの歯が切断面に接し、圧力が分散して切削効率が悪くなります。従って挽き割りなどは、上記の通り粗めの刃を用いて、ゆっくり目に材を進める方が良い結果が得られます。
ワタシもデルタ製を中心に3種類所有していますが、面倒くさがりなので最近は気が付くとほぼ何でも1/4インチで切っていますね。デルタのバンドソーブレードは、この前Fine Woodworkingという雑誌で挽き割り目的で評価していましたが、そこそこ良好との評価のようでした。
1/4インチで目の細かい14~18TPIのものが欲しいね、とある人と語っていたのですが、最近海外の業者にあるのを見つけたのでそのうち機会をとらえて使ってみたいとは思っています。
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コメント
Band Saw のすすめ。仰るとおり、14”がいいですね。
汎用性があります。私は、Deltaのものを使っています。
2代目ですが、以前のものと比べて、数段、精度が上がりました。
私の工房は,Deltaを中心とした機械構成をしています。
唯一、違うのは、Planerです。これは、Dewaltです。この製品にしたわけは,歯が3枚と言うことで,切削面が綺麗です。
何かとりとめもない、メールをしてしまいました。
ごめんなさい。何か良い情報がありましたら,メールを下さい。
投稿: Koizumi Hisanao | 2005.11.14 19:08
こんにちは。
以前コメント頂いた小泉さんですね。(当サイトは管理人の気まぐれでデザインがたびたび変わるので、覚えていらっしゃらないかも知れませんが。)
バンドソー、良いですよね。私なんか言ってみれば、「バンドソーは静かで使いでがあって良いですよ」と言いたいがためだけに、このサイトを立ち上げたような気がします(笑)。
Dewaltの自動カンナ買われたのですね。良さそうですね。
投稿: かんりにん | 2005.11.15 03:15