勝手にツールレビュー(4) - 木工旋盤
旋盤が来た次の朝、知恵熱で倒れてしまい、「木工禁止令」が出てしまいましたので、こっそり、今回の旋盤の機種選定の経過を、勝手にツールレビューとして、まとめてみました。
旋盤は、果てしなく奥深い領域のように思え、何となく踏み込むのを躊躇していましたが、作品の部材の一つとして、丸いモノが欲しいことが度々あり、購入を検討することにしました。とりあえず、簡単な形状の丸棒が挽ければ良いや、と言う観点で選ぶこととし、作業場スペース上、脚なしの小さめの物を探します。
(1) ミニ旋盤
(画像はデルタ本家より)
欧米では、Midi LatheもしくはMini Latheと呼ばれる、作業台上にちょんと置いて作業できるカテゴリーの製品が結構あります。日本語ではミニ旋盤。いわゆるPenLahte(「ペン用旋盤」?)とは違い、もう少し大きくしっかりしています。ある程度評価が分かり入手できそうなところで下記3機種くらいがあります。
(a)デルタ LA200
(b)JET JWL-1014
(c)Teknatool Nova Mercury
これらは、本体だけでは長い棒を加工できず、家具用途には帯に短しという感じを受けます。しかし、延長ベッドという別売りアクセサリーがあって、これを付けると椅子の前脚くらいまでは十分対応できるようになります。ここが最大のポイントで、私が旋盤購入を考えたのもこのカテゴリーの製品を知ったからです。
デルタ、JETはほとんど同等の仕様です。Nova Mercuryはこのクラスで唯一、外側にフェースプレートを付けることで大口径の器を挽くことができ、利用価値が高いです。但し本体は残念ながら特に長さ方向に一回り小さい。
この中では、ワタシはJETが良さそうと思いました。理由は(1)デルタよりも軽量であること、(2)作りの細部がしっかりしているらしいことの2つです。重たい方が安定するとは思いますが、使用形態としてテンポラリーに作業台に置いて使うような形を考えていたので、持ち運びには軽い方が良いかと。(2)はあくまで風評です。
入手先ですが、デルタは個人輸入の他、日本の業者数社からも購入できます。JETは国内業者では扱いがなく個人輸入が前提。Nova Mercuryは国内で「池田」という木工旋盤関連の老舗から入手できるようです(ホームページはなさそう)。国外では見あたりませんでした。デルタとJETを個人輸入で海外数社に見積もってもらったら、どちらもまあ同じくらいのようでした。
(2) アジア製 廉価クラス
上記ミニ旋盤、特にJETのはかなり欲しかったのですが、今後バイトや付属品も買わないかんしな~、と思うと少し予算的に心細くなり、次にアジア製の廉価クラスの旋盤を探しました。ネット上の調査で出てきたのが下記の2種です。
(a)レクソン WL-12A
(下位機種のWL-6Aは、無段変速ですがユニバーサルモータとのことです。)
(b)ナカトミ産業 WT-300
調べていくうち、だんだんこの辺りでも十分かという気分になってきました。パイプベースの物は基本的に剛性に劣り初心者向けらしいですが、初心者だしまあイイか、と。この前、旋盤をお借りした際に、単純な形状のスピンドルであればそんなに剛性や精度はなくても良いな、と実感として感じたことも一因です。(むしろチャタリング防止が先決。)
(b)のナカトミ産業のものが、多分一番安く、ネットで2万5千円くらいからあります。かなり機械に手を入れないとダメそうですが、ワタシは安さに引かれて結局これを注文してしまいました。もう一つ大事な理由は、パイプが2分割になっていて、普段は「ミニ旋盤」として使用し、長物加工の時はパイプを連結して使う、ということができることです(作業場が狭いので)。パイプ1本での全長は、830mmくらいです。また、期待通りこの機種は、外側にフェースプレートを付けて大口径の加工も可能という、仕様だけは欲張りな仕様になっています。
(パイプ1本状態。手前が延長パイプ。)
ナカトミについては、ウィークポイントと改造方法に関する情報が結構あり、これも背中押しの材料の一つになりました。今、鯛工房(旧「小国木材加工研究所」)さんの記事(こことかここ)を、改めて穴が開くほど読んでいます。実はこの辺りのクラスに目を向けたのも、鯛公房さんの記事を以前読んでいたからでした。
あともう一件 Craft House まなさん。
(注:鯛工房さんの記事にもあるように、つまみ類は既に金属製に変わっているなど、大部分のマイナー不具合は既に修正されていることを付記します。)
(3) その他
その他、ホームセンターなどで、国内メーカ?のものがいくつか見られますが、評判がよく分からないのと、ナカトミの安さに目がくらんで、今回はパスしました。
まとめ
と言うわけで、「非ウッドターナー」向けの木工旋盤、お勧めベストバイとしては、ナカトミ...と行きたいところですが、デルタのミニ旋盤、ということにしたいと思います。JETも良いのですが、国内での入手容易さを考慮しパスします。
そういう私は既にナカトミなわけですが、ナカトミは、実際に数日触って考え、知恵熱まで出した結果として、この旋盤だけはホントに改造しないと使えないという結論に、近い将来に達するであろう気がしています。だから、オススメしないわけはありませんが、手放しではお勧めすることはできないと思っています。
但し、上述のように既に簡単に対処できる方法がインターネットなどで明示されていますので、それらを読んでこれくらいならできる、と思う方は、購入する価値があると思います。(まあ木工旋盤買おうと思う人ならダイジョブかな。)個人的には、2万円台で木工旋盤が手にできるというのは、それはそれでかなりスバラシイことだと思います。
旋盤メインの「ウッドターナー」の皆様には、もっと別な選択があると思いますが、あえて今回はあまり旋盤に重きを置かない人を想定してのツールレビューとしてみました。
途中から例によって、お勧めしてるのかしてないのかワケが分からなくなりましたが、とりあえず以上です。
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