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2004.05.10

黒田辰秋展レポート

雨降りの中、黒田辰秋展に行ってきました。

今回の展覧会は、おおざっぱに分けると、家具が数点(10%~20%)で、残りは飾り箱や茶器などというイメージです。後者は漆(拭漆、乾漆を含む)や螺鈿細工から成っていました。

・白状するとあまり彼を詳しくは知らず、木工家(特に家具中心)と思っていたのですが、もっといろいろなことを一人で手がけていたようです。実家が塗師だったことから、やはりそのへんが立脚点になっていると感じました。指物もありましたが、どちらかというと刳り物など、「固まり」的な作品が多いと感じました。

・我々はどうしても木工を平面の組み合わせで考えてしまい、立体的な造形として全体をとらえることができないと常々感じるが、この人のそういう能力は、さすがに超越したものを感じる。多分立体を立体として頭の中でイメージして、それを何らかの方法で分解できるんだろうなあ。粘土や丸太から削り出して外見だけの「造形」として作るならともかく、きちんと「使用に耐える小箱」になっている、というのがすごいと。

・ぐるぐる渦巻きの小箱は、どうやって手でここまで精緻に作ったのかと思うくらいきっちりした作風なのに、その横の拭漆の椅子などは、縁の丸みなど、カンナのかけた痕が残って見えるくらいの荒っぽい仕上げになっている。大抵、個人の作風というのは、「律儀に直線かっちり」か「これでもか曲面すべすべ」か「これが手づくりだノミの刃痕ばっちり」かの3タイプのいずれかで、一定していると思っていましたが、使い分けができるヒトもいるのですね(作られた時期が違うのかも知れませんが)。

・あえて共通した作風を見つけるとすれば、よく「力強い」とか「重厚なつくりのなかにキレが」とか評されますがその通りで、精緻ではあるが間違っても「繊細」という感じはしない。加えてワタシ的には「固まり」感が高いと感じました。

・愚妻は螺鈿細工が綺麗だったと申しておりました。私は展示順路最後のキラキラ将棋盤に何故か微笑ましいものを感じました。

しかし、こういうところで机の裏側ばっかり覗いているのは、きっと同類なんだろうなと。

なお、私が「庭の石像があまりにも印象的」と書いたのは間違いで、湖岸道路から見える「印象的な石像」は「レークさがわ」という同美術館とは別の、佐川関連施設に置かれたもののようです。(地域ネタ?)美術館自体は、湖岸道路から少し奥まったところに、人工的な静かさを感じさせながら静かに建っていました。

(スミマセン。あまりまとまった文章になりませんでした。)

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